
前妻を忘れられないまま再婚生活を続ける夫の言動が韓国で波紋を広げている。いわゆる「感情的な不倫」が法的に離婚理由となり得るのかにも関心が集まっている。
JTBC「事件班長」で紹介された内容によると、前妻への未練を抱えた夫と暮らす妻の苦悩が明らかになった。
女性は最初の結婚から1年で夫と死別し、その後、知人の紹介で現在の夫と再婚した。夫は離婚後、幼い娘を1人で育てており、女性は子どもとの関係を築こうと努力してきた。
やがて2人の間にも子どもが生まれ、家族としての形が整ったかに見えたが、結婚生活は徐々に軋み始めた。
夫は育児の場面で女性をたびたび責め、「どうしてこんなこともできないのか」と叱責したり、「前の妻はうまくやっていた」と比較したりして女性を傷つけた。日常生活でも服装や生活態度について前妻と比べる発言を繰り返し、長女の前でもそれをためらわなかったという。
女性は子どもへの影響を懸念し、感情を抑えて耐えてきた。
さらに、長女の教育費負担が増えたことをきっかけに、女性が「前妻から養育費を受け取っているのか」と尋ねたところ、夫は激しく怒り、その後数カ月にわたり会話を断つなど冷たい態度を見せた。
女性が問いただすと、夫は「前妻の不倫で離婚した」と明かしながらも、「憎しみよりも恋しさの方が大きい。再婚後も前妻を忘れたことはなく、お前に心を開いたこともない」と語ったという。
女性は「同じ家で暮らしながら、10年以上も前妻を思い続けていたことになる」と戸惑いを示した。
専門家は、夫の中で前妻が理想化された存在になっている可能性を指摘する。過去の関係が未解決のまま終わったことで、記憶が美化され、現実との乖離が広がっているという。
また、こうした状況は精神的な負担を与える可能性があるとし、女性が感情的な苦痛を受けている状態だと分析した。
一方で番組の弁護士は「感情的な不倫であっても、実際の関係が伴わない場合は直ちに離婚理由として認められるとは限らない」と説明し、必要に応じて協議離婚を検討するしかないとの見方を示した。
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