
韓国の首相候補ハン・ソンスク(韓聖淑)氏が、早ければ今週中にも保有するすべての株式を売却する。暗号資産はすでに全量処分しており、「多住宅者論争」を解消するため住宅売却にも取り組んでいるという。こうした動きは、人事聴聞会の過程で提起される可能性がある利益相反や資産関連の論争を最小限に抑え、国会での承認手続きを円滑に終えるためのものとみられる。
政府関係者らによると、ハン・ソンスク氏は最近、保有していた暗号資産を全量処分し、海外株式については早ければ今週までに売却を終えるという。
ハン・ソンスク氏は3月の政府公職者倫理委員会の財産公開で、不動産、預金、証券、暗号資産など計223億157万ウォン(約24億5317万円)の財産を申告した。
このうち暗号資産はビットコイン、イーサリアムなど2029万ウォン(約223万円)、海外株式はインベスコQQQトラスト、バンガード500指数ETF、アップル、エヌビディア、テスラ、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、パランティア・テクノロジーズなど計21億865万ウォン(約2億3195万円)を申告していた。
ハン・ソンスク氏は中小ベンチャー企業相候補だった当時も、利益相反の余地をなくすため、保有していた韓国国内株式をすべて売却している。
首相室関係者は「暗号資産はすでに全量処分し、海外株式も6月中旬までには全量売却する」と明らかにした。
ハン・ソンスク氏は最も論争となった「多住宅者」問題についても、積極的な対応に乗り出している。9日、人事聴聞会準備団事務室への出勤時に記者団から「蚕室のマンション以外の追加住宅を処分する計画」を問われ、「進めている」と明らかにしていた。
3月の財産公開では、本人名義のソウル松坡区蚕室洞アジア選手村マンション、ソウル江南区駅三洞のオフィステル、京畿道楊平郡の一戸建て住宅、ソウル鍾路区三清洞の一戸建て住宅など、計97億4117万ウォン(約10億7153万円)の建物を申告していた。これに対し野党側は、ハン・ソンスク氏が多住宅者である点を批判してきた。
しかし、ハン・ソンスク氏は5月、本人名義のソウル松坡区蚕室洞アジア選手村マンションを売却した。母親と同居しているソウル三清洞の一戸建て住宅を除き、駅三洞のオフィステルと楊平郡の一戸建て住宅については売却を進めているという。
首相室関係者は「ハン・ソンスク氏は蚕室のマンション売却を終え、それ以外の住宅処分に向けて努力している。多住宅に関する現況と処分内容などは、聴聞会で直接説明する」と明らかにした。
ハン・ソンスク氏のこうした取り組みには、自身を巡る不要な政治的攻防を減らし、イ・ジェミョン(李在明)政権2年目の国政運営を安定的に支えるという意思が込められていると解釈される。
特に政府が民生・経済懸案への対応を急ぐ中で、資産問題による論争が国政運営の負担になったり、首相承認手続きが長期化したりする事態を事前に防ぐ措置だとの見方も出ている。
(c)news1