2026 年 4月 27日 (月)
ホーム社会「消える修学旅行」事故が起きれば「教師に禁錮刑」の判決が波紋…韓国・各地の学校で中止が続出

「消える修学旅行」事故が起きれば「教師に禁錮刑」の判決が波紋…韓国・各地の学校で中止が続出

ソウルの小学校で登校する児童の様子=写真は記事の内容とは関係ありません(c)news1

韓国で修学旅行や宿泊型の体験学習を見送る学校が増加し、全体の半数近くに達していることが分かった。背景には、事故発生時に教師が刑事責任を問われる可能性への強い不安がある。

全国教職員労働組合が実施した調査によると、2026年に宿泊型体験学習を実施した学校は53.4%にとどまった。一方、日帰り型のみの実施は25.9%、校内活動中心は10.8%で、体験学習を事実上中断した学校も7.2%に上った。

こうした傾向の背景には、2025年に束草で発生した校外体験学習中の事故がある。この事故を巡り、担任教師が控訴審で禁錮6カ月の有罪判決を受けたことが、教育現場に大きな影響を与えていると分析されている。

調査では、体験学習の運営に教師の意見が反映されているとする回答は72.2%だったものの、現場の負担感は依然として大きい。回答者の35.5%が、自身の意思とは関係なく参加を求められたり、実施を促された経験があると答えた。

特に深刻なのは責任問題への不安だ。回答者の89.6%が、事故発生時に刑事責任を負う可能性に不安を感じており、このうち54.8%は「非常に大きい」と答えた。

さらに、体験学習準備に伴う事務作業の負担も増大している。契約手続きや安全点検、事前書類の作成などが増え、教師が本来の教育活動より事務に追われているとの指摘が出ている。

民事・刑事責任を実際に経験したとする回答は0.5%にとどまったが、「見聞きしたことがある」は31.2%に上り、間接的な情報を通じた不安も広がっている。

このような状況は体験学習の縮小を招き、生徒の学習機会の減少につながっているとの懸念もある。

教師が最も優先すべき改善課題として挙げたのは「刑事責任の免責強化」で、80.86%を占めた。これに続き、宿泊型体験学習の制限または中断、安全基準の明確化、専門の安全人材の確保、教師の選択権保障などが求められている。

全国教職員労働組合は「苦情対応や事故責任、過度な事務負担にさらされる環境では安定した教育活動は難しい」と指摘。そのうえで、教師の安全と教育活動の保障が、生徒の学習権を守るための最低条件だと強調した。

(c)news1

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