2026 年 4月 24日 (金)
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韓国・殉職審査を一般公開へ…「国民参加裁判」のように市民が審査参加、透明化へ

13日午後、全羅南道莞島郡の莞島文化芸術の殿堂に設けられた、火災鎮圧中に殉職した消防官2人の合同焼香所(c)NEWSIS

韓国で今後、公務員の殉職認定を判断する審査に一般市民も加わることになった。人事革新処によると、政府は6月から、公務員災害補償の審査に一般市民が参加する「公務員殉職審査国民参加団」制度を試験導入する方針だ。刑事裁判で一般市民が陪審員として加わる「国民参加裁判」のように、殉職審査にも一定割合で一般市民を加え、多様な視点を反映させる狙いがある。

現在、公務員の殉職審査は人事革新処傘下の公務員災害補償審議会が担っている。死亡と公務遂行の因果関係を見極めなければならないため、審議会には医学的所見を示す医師から法的判断を担う弁護士まで、さまざまな分野の専門家が参加している。

ただ、審査の過程は外部に公開されず、結論が出るまで通常5~6カ月を要する。このため遺族の間では、手続きがあまりにも閉鎖的だとの指摘が続いてきた。専門家中心の判断が、国民の法感情とかけ離れた結論につながっているとの批判も少なくなかった。

実際、人事革新処では殉職と認められなかったものの、裁判所で判断が覆った例も複数ある。2020年には、新型コロナウイルス対応業務を担っていた法務省所属の公務員が、過労と業務上の重圧に苦しんだ末に死亡したが、人事革新処は過去の精神科受診歴を理由に殉職を認めなかった。だが裁判所は「業務量の増加などがうつ病の悪化と自殺に相当程度寄与したと判断される」として、人事革新処の決定を覆し、殉職を認めた。

2016年には、ある消防官がハチの巣の除去作業に投入された後に死亡したが、人事革新処は「高度な危険を冒した職務遂行が死亡の直接原因とみるのは難しい」として殉職を認めなかった。その後、裁判所は公務遂行と死亡との因果関係を認め、人事革新処の処分は違法だと判断した。

最近は殉職認定の範囲が広がる傾向にあるものの、なお国民感覚との隔たりがあるとの指摘は根強い。人事革新処は、国民参加制度の導入で、国民の一般的な視点と専門家判断の間の溝を縮めたい考えだ。

6月から試験運用する国民参加団は、性別、年齢、職業群などを考慮し、公募方式で選ぶ。計70人前後の人材プールをつくったうえで、毎週水曜日に開かれる殉職審査委員会に、1回当たり10~15人が参加する予定だ。参加団は案件の説明を受け、審査委員の意見と申請人側の陳述を聞いた後、自由に意見を示すことになる。

ただ、参加団の意見は参考資料としてのみ扱われる。最終議決権は従来通り審査委員会が持ち、参加団の判断に拘束力はない。また、扱う内容が敏感な案件であるだけに、遺族が同意した場合に限って参加団が審査に加わる。国民参加方式を初めて適用する案件はまだ決まっていない。

今回の制度は、国家報勲省が運用している「報勲審査国民参加制」を参考にしたものでもある。国家報勲省は2019年からこの制度を通じ、報勲審査過程の一部を一般市民に公開しており、参加者募集の競争率が4.5倍に達するほど関心が高いという。

人事革新処関係者は「国家報勲省が運営している国民参加制度をモデルに制度設計を進めている。試験運用を経て、その結果を踏まえ本格導入を検討する」としている。

(c)NEWSIS

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