
韓国の監査院は、記念撮影を目的に計画外で操縦し、戦闘機同士の接触事故を招いた空軍パイロットについて、責任があると判断したと明らかにした。
監査院は22日に公表した「不正支出および財政漏出点検」監査報告書でこの判断を示した。
報告書によると、元空軍パイロットは2021年12月24日、私的な撮影のために予定外に機動した結果、同じ編隊の戦闘機と接触し、8億7871万ウォン(約9600万円)の損害を出した。
当時、このパイロットは戦闘機2機による編隊飛行任務に就いていた。搭乗前のブリーフィングでは、人事異動前最後の飛行を記念して飛行中の姿を撮影したいと編隊員に伝えていた。
任務を終えて帰投する途中、持参したカメラで撮影を続けていたところ、僚機の前席パイロットが撮影を申し出たため、自機の後席パイロットに動画撮影を依頼した。
その後、先行するリーダー機の右側で飛行していたが、自機の上部が映像に収まるよう、他のパイロットと協議しないまま高度を上げて機体を傾けた。この際、機体は最大137度まで反転した。
接近による衝突の危険を感じたパイロットは回避機動に入ったが、僚機も同時に回避行動を取った結果、自機の左尾翼と僚機の左翼が接触した。
事故による修理費は8億7871万ウォンに上り、該当機は韓国空軍の主力戦闘機F15Kとされる。軍当局は当時、このパイロットを懲戒し、同額の賠償を命じていた。
監査院は、パイロットが機体の運用に全面的な権限を持つ立場にあったことから、「会計職員責任法」上の会計関係職員に該当すると判断した。そのうえで、編隊長の指示や他のパイロットへの共有なしに機動を行い事故を招いた点は重大な過失に当たると認定した。
一方で、飛行中の撮影を十分に統制できなかった機関側にも一定の責任があることや、無事に帰投して追加被害が発生しなかった点、長年の勤務実績などが考慮され、賠償額の90%が減免された。最終的な本人負担は8787万ウォン(約960万円)となった。
当該パイロットは2013年からF15Kの前席パイロットとして勤務し、2018年以降は編隊監督官として飛行任務の管理にも携わっていた。
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