2026 年 4月 24日 (金)
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北朝鮮の戦術弾道ミサイル進化…韓国の首都圏射程、軍事緊張高まる

労働新聞(c)news1

北朝鮮が前方軍団を中心とした総動員体制に入り、対南戦争に向けた準備を進めている可能性が指摘されている。戦術弾道ミサイルの性能向上とともに、前線部隊の動員が同時に確認されたためだ。

朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、ミサイル総局が4月19日に改良型地対地戦術弾道ミサイル「火星砲11ラ」の戦闘部威力評価試験を実施したと報じた。現場にはキム・ジョンウン(金正恩)総書記と娘が立ち会った。

今回の試験は、戦術弾道ミサイルに適用される散布型弾頭や破片地雷弾頭の特性と威力の確認を目的としたものだ。「火星砲11ラ」は、いわゆる「北朝鮮版イスカンデル」とされるKN23系列に属し、従来型より小型化されたモデルと分析されている。

北朝鮮は今月6日から8日にかけても、「火星11ガ」型にクラスター弾を搭載した発射試験を進めており、短期間で関連兵器の検証を集中的に進めている。

クラスター弾は一つの弾頭に多数の子弾を収め、空中で拡散するため迎撃が難しく、広範囲に高い殺傷力を持つとされる。

北朝鮮は今回、「火星砲11ラ」5発で136キロ先の島の12.5~13ヘクタールを高密度で打撃したと主張した。これはサッカー場約18面分に相当し、6~8日の試験時の約2倍の破壊力にあたるとしている。

韓国統一研究院のホン・ミン上席研究委員は、射程136キロ圏内であればソウルをはじめ、平沢の在韓米軍基地や烏山空軍基地などが含まれると指摘し、「首都圏と平沢回廊に位置する韓米の主要標的を同時に打撃できる体系だ」と分析した。

今回特に注目されるのは、発射現場に前方部隊の軍団長が多数集結した点だ。キム・ジョンシク(金正植)党第1副部長、チャン・チャンハ(張昌河)ミサイル総局長に加え、第1軍団から第5軍団までの指揮官が顔をそろえた。

これは、この兵器体系が前方軍団への配備を前提としていることを示す場面であり、有事の際に短距離弾道ミサイルで首都圏や前線地域の主要拠点を打撃する構想が現実味を帯びているとの見方が出ている。

北朝鮮は過去に、新型戦術弾道ミサイルの発射台250台を最前線に配備したと明らかにしており、今回のミサイルもすでに実戦配備段階に入っている可能性がある。

専門家は、最近の北朝鮮が前方戦力の強化を急いでいる点に注目している。キム・ジョンウン総書記は先月28日、人民軍特殊作戦部隊の訓練を視察し、新型戦車の迎撃能力も確認した。

核戦力の高度化と並行して通常兵器体系の更新を進め、韓国に対する前方打撃能力と抑止力を同時に高める狙いがあるとみられる。

さらに、こうした動きはロシアへの派兵を通じてウクライナ戦争を経験した後、戦術の変化を模索した結果との分析もある。複数のミサイルで主要都市を打撃した後、地上軍を投入して拠点を確保する戦略を意識しているという見方だ。

ホン研究委員は「北朝鮮は近距離戦術誘導兵器の精密打撃能力を高めてきた」とし、「核と通常戦力を組み合わせた前方戦力体系の構築を進めている」と指摘した。

(c)news1

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