
韓国の航空各社が中東戦争の影響を受け、東南アジアや日本の主要路線で運航規模を縮小していたことが分かった。減便への不安が高まる中、政府に対しより正確な統計の公表を求める声も出ている。
国土交通省の資料では、韓国の航空会社が中東戦争以降の3月29日から4月16日までに、米州や欧州、東南アジア、東北アジア、中東路線の運休・減便について計62件の認可を受けていた。
運休や減便の対象期間は主に4月から5月に集中している。航空各社は4月から燃油サーチャージを引き上げ、5月には最高水準となる33段階に達した。燃油価格の上昇分は航空券運賃に上乗せする形で補われている。
例えば大韓航空は、3月には片道基準で1万3500ウォン(約1500円)から9万9000ウォン(約1万1000円)を課していたが、5月からは7万5000ウォン(約8300円)から56万4000ウォン(約6万2000円)へと、約6倍に引き上げた。
運休や減便は主に、航空燃料の確保が難しい東南アジア路線20件、日本路線12件に集中した。
路線別ではベトナムで仁川―ダナン、仁川―フーコック、仁川―ニャチャン、釜山―ダナンなどに変動が生じた。このほか、仁川―シンガポール、仁川―チェンマイ、仁川―プノンペン、仁川―クラーク、仁川―コタキナバル、釜山―セブなど東南アジア各地でも減便が確認された。
日本路線でも仁川―東京(成田)、仁川―名古屋、仁川―神戸、仁川―新千歳などが減便された。
韓国の航空各社は中東戦争を受けて非常経営を宣言し、採算性の低い路線を中心に運航規模を縮小している。戦争が長期化すれば、燃油負担の増大によりさらなる減便に踏み切る可能性もある。
こうした状況の中、利用者の間でも減便への不安が広がっている。現在は航空会社が自社ホームページや利用者への個別通知で運休・減便を知らせ、代替便を案内する形で対応している。
過度な不安を抑えるためにも、政府が運休・減便の内訳を統計として公表する仕組みが必要だとの指摘がある。航空会社別や路線別の動向が把握できれば、利用者が便を選ぶ際の参考になるためだ。
国土交通省はこれまで、利用者の知る権利の観点から遅延率や遅延理由、欠航率などの航空統計を公表してきたが、運休や減便については例外としている。航空会社の営業に影響を及ぼす可能性があるため、詳細の公開は限定的にとどめている。
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