ソウルの展示場「COEX」で3~5日に開かれた第45回国際環境産業技術&グリーンエネルギー展(ENVEX)で、デルタロボット(三角形のアームを持ち、吊り下げられた形で稼働する構造を持つ)を活用した廃棄物選別ソリューションが話題を呼んだ。いずれもデルタロボットとカメラセンサーを活用してゴミを選別する。
韓国のリサイクルゴミ選別場で、“お金”になる材質を分別することにロボットを普及させる試みが続いている。これまでは作業員を投入したり磁石や風力装置を使ったりしたが、限界は明らかだった。入ってくるゴミの量に比べて人手が足りなかったり、作業の精度が低かったりしたのだ。
韓国のロボットメーカー「エイトテック」は、廃棄物資源選別ロボット「エイトロン」を展示した。エイトロンはベルトコンベヤーの前方認識部に照明とカメラセンサーを、後方選別部にデルタロボットを装着。押し寄せるゴミの山を前方で撮影し、そのイメージをもとに人工知能(AI)が廃棄物の種類を分析し、真空ブロアーで捕まえる。
ロボットはあらかじめ学習されたデータをもとに色と用途、破損有無などにより廃棄物を約44種類に分別することができる。ポリエチレンテレフタレート(PET)▽ポリエチレン(PE)▽ポリプロピレン(PP)▽ポリスチレン(PS)▽グラス▽缶――などが認識対象だ。1分間に96個の廃棄物を分別することができる。
エイトロンは現在、実証を終えて民間・公共リサイクル選別事業所に計11台が設置されている。その他にもソウル市松坡区など地方自治体で契約を進めている。
エイトテックは来年、仁川市西区京西洞(インチョンシ・ソグキョンソドン)に1650平方メートルの無人ロボット資源回収センターの建設も計画している。ここで、エイトロン20台以上と循環型ベルトコンベヤーを利用し、無人で高純度フレークを生産する設備を整える予定だ。
産業用デルタロボット製造の「ロボワン」も今回の展示で人工知能廃棄物選別ロボット「ロビン」を公開した。ロビンは3Dビジョン人工知能技術を融合したのが特徴だ。これを通じて生活廃棄物と電子廃棄物など16種に分別が可能で、1分間当たり85個の廃棄物を分別することができる。
ロボワンは昨年、釜山のリサイクルセンターで実証実験を終え、本格的に国内廃棄物選別場への販売に乗り出した。生活廃棄物の他にも電子・衣類廃棄物などにポートフォリオを拡大する方針だ。
ゴミの選別を自動化する施設は、何よりも認識のためのデータが重要だという。数多くのデータを確保すれば、より多様な物を認識することができるからだ。
ロボット業界関係者は「廃棄物を扱う現場では人材不足で自動化需要が増えている。ロボットと人工知能が投入されれば人より2倍以上速い速度で資源リサイクルできる」と話した。
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