
テスラコリアが2025年、車両販売の拡大を背景に売り上げ3兆ウォンを初めて突破したことが明らかになった。一方で寄付金はゼロにとどまり、財務諸表を巡る議論も続いている。
金融監督院の電子公示によると、テスラコリアの2025年の売り上げは3兆3065億ウォン(約3630億円)で、前年より94.9%増加した。2017年の韓国販売開始以来、初の3兆ウォン台となる。営業利益は495億ウォン(約54億円)で91.1%増、当期純利益は401億ウォン(約44億円)で85.6%増だった。
急成長の背景には韓国市場での販売拡大がある。市場調査会社カイズユー・データ研究所によると、2025年の販売台数は5万9949台で、前年より101.5%増加した。
この結果、輸入乗用車販売で2年連続3位を維持し、2位メルセデス・ベンツとの差も大きく縮小した。中でも中型電気SUV「モデルY」は5万405台を販売し、前年より169.3%増加。車種別販売で首位に立ち、「Eクラス」を上回った。
一方、世界市場では対照的な動きがみられる。SNEリサーチによると、テスラの2025年の世界販売は約163万6000台で前年より8.6%減少し、中国のBYDや吉利汽車に次ぐ3位となった。イーロン・マスク最高経営責任者の政治活動を背景に、北米や欧州でブランドイメージが悪化したことが一因と指摘されている。
韓国での好調とは裏腹に、寄付活動は確認されていない。テスラコリアは2015年設立、2017年に本格販売を開始したが、2020会計年度から2025会計年度までの監査報告書に寄付金項目は記載されていない。
他の輸入車販売法人が毎年、数十億ウォン規模の寄付を通じて社会還元を進めているのとは対照的だ。2025年はBMWコリアが約16億ウォン(約1億7600万円)、メルセデス・ベンツ・コリアが約39億ウォン(約4億2900万円)、韓国トヨタ自動車が約12億ウォン(約1億3200万円)、フォルクスワーゲングループコリアが約19億ウォン(約2億900万円)をそれぞれ寄付した。
また、財務諸表を巡る問題も続いている。外部監査を担当したテソン会計法人は、2025年の監査報告書で限定付き適正意見を付けた。これは財務諸表の一部に問題があることを意味する。
争点となったのは、ソウル地方国税庁が徴収した法人税251億1500万ウォン(約276億円)を、テスラコリアが未収金として処理した点だ。未収金は将来回収する金銭を指すが、同社は納付済みの税金を返還される資産として計上した形となっている。
この問題により、テスラコリアは2020会計年度から2025会計年度まで6年連続で限定付き適正意見を受ける結果となった。監査側は、未収金として計上された追徴法人税の回収可能性について、十分な監査証拠を確保できなかったと指摘している。
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