
韓国の刑務所で収容率が120%を超える過密状態が続く中、未決拘禁者と麻薬事犯の受刑者が同じ部屋で生活する実態が明らかとなり、「刑務所が新たな麻薬の温床になっている」との懸念が広がっている。
法務省によると、全国の刑務所収容率は4月時点で約124.6%に達し、定員100人に対し124人以上が収容されている計算となる。収容者約6万3000人のうち、麻薬関連は約7400人と全体の1割を超え、性犯罪に次いで多い。
特に問題視されているのは、未決拘禁者と麻薬事犯の受刑者が分離されず、同じ空間で生活している点だ。現場の証言では、このような環境の中で麻薬の入手方法や使用経験が共有されるケースが後を絶たないという。
news1記者は、華城職業訓練刑務所の女性収容棟にある約4.89平方メートル(約1.5坪)の独房を確認した。成人女性2人が横になるとほぼ埋まる広さで、生活用品を置くと足を伸ばす余裕はほとんどない。
本来1人用の独房にも複数人が収容される「混居」が常態化しており、さらに小部屋(定員3人)に4人、中部屋(定員6人)に7人、大部屋(定員8人)に11人が入るなど、定員超過が常態となっている。
このような環境では、トイレ付近や扇風機の近くなどを巡る「場所争い」が頻発し、特定の収容者を追い出すため集団で圧力をかける行為も日常的に起きているという。
また、矯正施設の基本原則である「視界内での監視」も事実上困難な状況だ。全国の矯正職員約1万6500人に対し収容者は6万人を超え、実務上は職員1人が50~100人を管理するケースもあるとされる。
ベテラン職員は「過密状態では受刑者を常に視界に収めるのは不可能に近い」とし、移動中に姿を見失うケースもあると証言する。
さらに、麻薬事犯の受刑者が人間関係を築く能力に長けていることから、若年層や初犯の収容者が影響を受けやすいとの指摘もある。実際に、出所後に再び麻薬犯罪で拘束されるケースも少なくないという。
関係者は「麻薬事犯は必ず分離収容すべきだ」と強調している。過密収容の解消とともに、再犯防止の観点からも抜本的な対策が求められている。
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