2026 年 5月 31日 (日)
ホーム社会SNSで「サイバーいじめ」深刻な被害も学校はクラス分離拒む…韓国の中学校、教育庁と責任押し付け合いか

SNSで「サイバーいじめ」深刻な被害も学校はクラス分離拒む…韓国の中学校、教育庁と責任押し付け合いか

いじめの申告があったSNSグループチャットの一部画面(c)news1

韓国南西部の光州市の中学校で、会員制交流サイト(SNS)のグループチャットなどを通じた悪質な「サイバーいじめ」の被害申告があったにもかかわらず、学校側が被害生徒と加害生徒を分ける「分離措置」を適切に取っていないとして、論争になっている。被害生徒は心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されるなど深刻な状態だが、学校と教育庁が対応の責任を互いに押し付け合っているとの指摘も出ており、批判が強まっている。

取材を総合すると、先月、光州の公立中学校で学校暴力(いじめ)の申告があった。被害生徒の保護者によると、いじめはSNSのグループチャットで5件あり、同級生ら12人が関与。被害生徒に対して暴言を吐く、外見をけなす、隠し撮りした写真を無断で共有して嘲笑するといった行為が約1カ月間、執拗に続いた。共有された写真約1200枚のうち、700〜800枚がこうした隠し撮り写真だったという。

さらに、教室内で無理やり前転をさせ「拒否すれば仲間外れにする」と脅したほか、反省文を強制的に書かせて黒板に掲示するといった公開の場での精神的苦痛を与える行為、金品の要求、身体の一部を隠し撮りして共有した疑惑なども浮上している。

被害生徒はPTSDと診断されて薬物治療を受けているが、「学校に行くのが怖い」と繰り返し早退するなど、精神的に追い詰められた状態が続いている。

現在、主な加害者として5人の生徒が特定されており、その一部は被害生徒と同じクラスに在籍している。被害生徒側は不安症状の悪化を理由にクラスの変更(クラス分離)を求めたが、申告直後の約1週間だけ暫定的な分離措置が取られた後、現在は再び同じクラスでの生活を余儀なくされている。その後、医師の診断書を提出して改めてクラス変更を要望したものの、学校側に拒否されたという。

被害生徒側は学校と管轄の教育庁(教育委員会に相当)の双方に保護措置を求めているが、行政側の対応は鈍い。

学校側は、法的な処置を決定する「学校暴力対策審議委員会」が開催される前に対処を講じるのは難しいとして、委員会の判断を待つ姿勢を崩していないとされる。

これに対し、教育庁側は「学校運営の権限を持つ校長の裁量事項だ。学校側も審議委員会の開催前に(クラス変更などの)重大な決定を下すことに負担を感じているのだろう」と説明し、判断を学校側に委ねる立場を示した。

被害生徒の母親は「被害を受けた子どもを守るための当たり前の措置が全く取られていない。学校も教育庁も、大人の事情で責任を先送りせず、子どもの安全のために積極的に動いてほしい」と強く訴えている。

(c)news1

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