
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の1面に、新たな宣伝スローガンが登場し、体制の自信を強調する動きとして注目されている。
1面右上には3月21日から「敬愛するキム・ジョンウン(金正恩)同志の周りに固く団結し、全面的国家復興の新時代を力強く切り開いていこう」との文言が掲載されている。
1面の題字横に配置されるスローガンは、最高指導者の動静が報じられる日と通常報道の日で使い分けられており、今回変更されたのは指導者の公開活動がない日に用いられる文言とみられる。従来の「われわれ式社会主義建設の新たな勝利へ進もう」とする表現は、先月中旬以降姿を消した。
一方で、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の公開活動を報じる日には、従来通りの賛辞的なスローガンが引き続き使用されている。
専門家は、「われわれ式社会主義建設」という表現が「全面的国家復興」に置き換わった点に注目し、これは第9回朝鮮労働党大会の結果を反映したものだと分析している。
北朝鮮は2月に党大会を開き、過去5年間の政策成果を総括するとともに、今後の国政運営の方向性を議論した。キム・ジョンウン総書記は厳しい環境を克服し成果を上げたと評価し、体制維持への自信を示した。
今後は国防分野に加え、経済や社会、文化など幅広い分野での発展を目指す方針が示された。
党幹部の発言では、これまで重視されてきた国防力に加え、経済力も同時に強化する姿勢が強調された。いわゆる「弾丸」と「生活」の双方を追求する戦略が打ち出された形だ。
新たに掲げられた「全面的国家復興」という表現には、こうした方針が反映されているとみられる。また、地方発展政策を重視する現在の路線を踏まえ、首都平壌だけでなく全国的な発展を目指す意味も込められていると指摘されている。
専門家は、これまでの量的成長から質的成長への転換を志向する動きだと分析し、その変化を住民に浸透させるため、日常的に目にする機関紙のスローガンに新たな表現を取り入れたと説明している。
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