
米エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)が、ネイバーを「人工知能(AI)ファクトリー」事業のパートナーに選んだ背景に関心が集まっている。
ネイバーは、自社最大規模のデータセンター運用経験と、大規模な画像処理半導体(GPU)クラスター構築のノウハウを、核心的な競争力に挙げた。
IT業界によると、ファンCEOは8日、ネイバー社屋「1784」を訪れ、イ・ヘジン議長と会談した後、ネイバーとの協力案を発表した。
両社はネイバーのデータセンター「GAK世宗」を拠点にAIファクトリーを構築する。最終的には「GAK世宗」の最大容量の約4倍に当たる1ギガワット(GW)までインフラを拡張する計画だ。
AIファクトリーは、電力とデータを投入し、AIの中核演算単位である「トークン」を大量生産する知能型インフラだ。
従来のAIデータセンターが単純な演算を担い、データを保存・処理していたのに対し、AIファクトリーはデータとアルゴリズムをもとに、AIと知能という高付加価値の成果物を生産する。
これを実現するには、電力とデータを安定的に供給し、処理できるインフラが必要だ。AI供給能力を産業現場に適用するためのシステム融合技術も求められる。
特に産業界のAI転換(AX)需要を支えるには、工場内のセンサーと製造実行システム(MES)、企業資源計画(ERP)のデータを連動させ、AIが判断と制御を担えるようにする統合ソリューション設計能力を備える必要がある。
ネイバーは、こうしたAIファクトリー稼働条件を整えている。イ・ヘジン議長は「ネイバーは世界で初めてGPU基盤のスーパーポッドを構築し、投資を進めてきた。急増するGPUとAI需要を満たすことができる唯一の会社だ」と強調した。
ネイバーはデータセンター「GAK春川」と「GAK世宗」を通じてITサービスを提供している。両施設はいずれも近隣の変電所から電力供給を受け、自然風を活用してサーバールームの温度を下げている。
ネイバーは、自社の大規模GPUクラスター運用ノウハウとAIサービス開発能力に、エヌビディアのインフラプラットフォーム「DSX」を組み合わせ、AIファクトリーを本格稼働させる計画だ。
業界の一部では、ファンCEOがネイバーとの協力を手始めに、AI供給市場に本格的に参入しようとしているとの見方も出ている。
現在、エヌビディアはオープンAIやグーグル、アンソロピックなど主要AI企業に中核部品であるGPUを納入するハードウェア供給会社だ。
こうした状況で韓国企業との協力は、単なるインフラ提供を超え、直接AIサービスを主導する「プレーヤー」へと飛躍しようとするエヌビディアの戦略的な動きだという分析だ。
ファンCEOは今月初めの「GTC台北」で、ネイバークラウドなどとの協力事例に触れ、こうした構想を共有した。
ファンCEOは「GPUを作っていたエヌビディアは、いまやインフラ企業へと生まれ変わった。今後、パートナー企業が望む『AIファクトリー』を直接構築できるよう、フルスタックシステムを提供する」と述べた。
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