
韓国の金融当局は、暗号資産(仮想通貨)取引所コインワン(Coinone)に対し、資金洗浄防止(AML)規制違反を理由に、過料52億ウォン(約5億2000万円)と3カ月間の一部営業停止処分を科すと発表した。
金融委員会傘下の金融情報分析院(FIU)は13日、制裁審議委員会を開き、特定金融情報法違反に関する検査結果を踏まえて処分内容を決定した。コインワンの代表取締役には、違反規模や責任の程度などを考慮し、「文責警告」の身分制裁が下された。
営業停止期間は4月29日から7月28日までで、新規顧客に限り外部ウォレットへの暗号資産の送金・受け取りが制限される。ただし、売買や交換、韓国ウォンの入出金などは通常通り利用でき、既存顧客の取引には影響しない。
過料については、事前通知後に10日以上の意見提出期間を設けたうえで、最終的な金額を確定する。
FIUは2025年に実施した現地検査で、未登録の海外暗号資産事業者との取引禁止義務違反や顧客確認義務違反など、約9万件に及ぶ法令違反を確認した。
具体的には、コインワンが未登録の海外事業者16社との間で約1万件の資産移転取引を支援していたほか、顧客確認や取引制限に関する違反も約7万件に達した。FIUはこれまで取引停止を求めていたが、十分な対応が取られなかったと指摘している。
FIU関係者は「未登録事業者との取引は資金洗浄防止体制を著しく損なう行為であり、営業停止という重い処分は避けられなかった」と説明し、「市場の信頼確保には関連法令の順守が不可欠だ」と強調した。
コインワン側は「今回の処分を重く受け止め、指摘事項の改善を進めている」とコメントし、行政訴訟の提起については「さまざまな可能性を検討している」としている。
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