
ソウルの国立中央博物館で、韓流人気グループ「BLACKPINK(ブラックピンク)」と伝統文化遺産を組み合わせた大型企画「国中博×BLACKPINK」が注目を集めている。館内では新曲を聴きながら展示を鑑賞できるほか、代表的な文化財の音声ガイドをメンバーの声で聞くことができる。夜には博物館の外観がグループの象徴色であるピンクにライトアップされ、昼夜を問わず来館者の列が続く。
企画はBLACKPINKの3枚目ミニアルバム「DEADLINE」の発売に合わせて実現した。1階の展示空間「歴史の道」には音楽試聴スペース「リスニングゾーン」が設けられ、高麗時代の文化財「敬天寺十層石塔」の前に設置された試聴トンネルでは新曲を体験できる。5人ずつ入場する方式で、1日平均1000人以上が訪れる人気スポットとなった。博物館で音楽を聴くために来館者が列をつくる光景は異例である。
さらにメンバーは博物館の代表的文化財8点の音声ガイドも担当した。ジスとジェニーが韓国語、ロゼが英語、リサがタイ語で解説し、敬天寺十層石塔や金銅半跏思惟像、白磁の月壺、慶州夫婦塚の金のイヤリングなどを紹介する。博物館関係者はこの取り組みを「Kカルチャーのアイコン同士の出会い」と位置付ける。
この協業は芸能事務所YGエンターテインメントの提案で実現した。K-POPグループが博物館の背景で撮影する例はあったが、大規模なマーケティング協業はBLACKPINKが初めてとされる。ファンに特別な音楽体験を提供すると同時に、博物館はK-POPの世界的ファンを新たな観覧層として呼び込める利点がある。YG関係者は「音楽だけでなく韓国の文化と歴史も一緒に体験してほしい」と狙いを説明する。
文化研究者は、この動きを近年広がる「フラットカルチャー」の象徴とみる。成均館大学博物館のアン・ヒョンジョン学芸室長は、伝統文化や純粋芸術、大衆文化といった従来の文化階層が崩れ、同じレベルで消費される現象だと指摘する。かつて専門家中心だった文化財も、ポップカルチャーと結びつくことで新しい体験の場へと変わりつつある。
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