2026 年 3月 5日 (木)
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北朝鮮の軍事戦略は体系化段階へ…「抑止戦略の再整備が必要」

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記=労働新聞(c)news1

北朝鮮が第9回朝鮮労働党大会を契機に、核戦力と通常戦力の統合・高度化を「体系化段階」に進めたとの分析が示された。朝鮮半島で本格的な軍拡競争局面が展開する可能性が高まる中、韓国も抑止戦略を精緻に再設計すべきだとの提言が出ている。

世宗研究所のシン・ボムチョル上席研究委員は3日に公表した報告書で、第9回党大会の軍事路線は新たな戦略転換というより、従来の「核・通常戦力並進路線」を深化・体系化した決定だと評価した。

シン研究委員によると、5年前の第8回党大会では戦術核、超大型核弾頭、極超音速ミサイル、原子力潜水艦など新型兵器の開発・多様化に重点が置かれた。一方、今回の党大会では、生産済み核兵器を実戦で効果的に運用するための指揮統制の体系化や、統合核危機対応システムの稼働・運用試験を強調した点が特徴だという。

さらに、核兵器の信頼性と効果性確保のための継続的な兵器試験や威力誇示を「戦争抑止力の責任ある行使」と規定したことについて、今後も戦略的挑発を対外メッセージの手段として活用する可能性を示唆すると分析した。水中核兵器や海軍戦力の核武装化を強調したのは、有事の際の核抑止力の生存性向上と報復能力強化を狙ったものとみている。

通常戦力分野では、人工知能(AI)基盤の無人攻撃体系、電子戦システム、対衛星戦力など先端戦力の実戦化を掲げた点にも注目した。シン研究委員は「AIなど科学技術要素を本格的に言及したのは現代戦の環境変化を反映したもの」とし、「北朝鮮が体系的に先端通常戦力の増強を続ける可能性が高い」と見通した。

こうした動きは、朝鮮半島の安全保障環境の緊張を構造化しかねないと懸念する。「核と通常戦力を統合して軍事的効用を高めようとする流れは、南北間の軍拡競争を刺激する恐れがある」と指摘した。

ただし「北朝鮮の軍拡に一つ一つ対抗する方式は望ましくない」とし、「戦略の方向性を見極めて冷静に備えつつ、対外的には緊張緩和のメッセージも並行させるべきだ」と提言した。

同時に、備えの態勢や韓米連合防衛体制、拡大抑止を揺るぎなく維持する必要があると強調。「先端通常戦力の全分野で優位を保ち、北朝鮮とロシア間の技術移転の可能性に対する情報能力を強化すべきだ」とし、「感情的対応ではなく、構造的・制度的な次元で抑止戦略を再整備する必要がある」と述べた。

(c)news1

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