婚姻関係破綻の責任がない人にだけ、離婚を請求する権利がある有責主義の韓国。ここで、とんでもない離婚理由を主張する浮気夫の話がYTNラジオ「チョ・インソプ弁護士の相談所」で紹介された。
エピソードを投稿したのは、米国に居住している40代前半の主婦。「浮気夫」はその父親だ。
投稿によると、女性が若いころ、父親の浮気が原因で両親は離婚した。女性は母親と米国で生活を始め、女性の就職後、母親は韓国に戻った。その数年後、両親がやり直すことになり、女性はとても喜んだ。
ところが、再婚から10年たったころ、父親がまた浮気をした。離婚を求められた母親は「なぜあなたが離婚請求できるのか」と拒否した。
すると、なんと夫は「妻がこっそり私の印鑑を持ち出して婚姻届を出した」として婚姻無効を主張しはじめたのだ。
女性は「2度も母親を捨てるなんて許せない。本当に婚姻無効の理由になるのか」と番組で尋ねた。
出演した弁護士は「父親に婚姻の意思がなかったことが証明されれば婚姻無効が認められる」と指摘している。ただ「たとえ婚姻届が一方的に出されたものでも、10年以上も婚姻生活を続けてきた点を見ると、婚姻届の提出に許諾がなかったとは考えにくい」と話した。
婚姻届を出した際に許諾がなくても「その後追認した」とみなすような判決もあるという。弁護士は「それを考えると、今回、婚姻無効を主張することは難しいようだ」と助言した。
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