2024 年 4月 19日 (金)
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[KWレポート] 超巨大AI最前線と韓国の課題 (8)

人工知能展示会「2022AITECH+」を訪れ、学生らが開発したロボットアーム活用のコーヒー作りを見守る韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領(c)NEWSIS

AIワンチームでは、2021年から韓国通信大手KT、韓国科学技術院(KAIST)、漢陽(ハニャン)大学、韓国電子通信研究院(ETRI)がともに「超巨大AI」モデルを開発している。

超巨大AIについて、パラメーター2000億個を活用したモデルに拡張しているのだ。

ネイバーは2021年5月、2040億個のパラメータ規模で開発した超巨大AI「ハイパークローバー」を公開した。これは米オープンAI社が2020年に公開したAIモデル「GPT-3」水準だ。

にもかかわらず、グローバルIT企業のAI技術の発展はさらに速い。

オープンAIは最近、「GPT-3」を凌駕するチャットGPTを公開し、早ければ今年、パラメーターを1兆個以上に拡大した「GPT-4」を公開する。

マイクロソフトは2021年末、5300億個のパラメーターを使用した「MT-NLG」を発表し、グーグルは2021年1月に1兆6000億個のパラメータを使用する「スイッチトランスフォーマー」を公開した。

中国は1兆7500億個のパラメータを使用する「悟道(WuDao)2.0」を発表している。

◇韓国語データ学習不足

韓国の専門家は「国レベルで、より多くのAI産業育成支援が必要だ」と提言する。AIはわれわれの日常とビジネスを画期的に変化させる潜在力を持ち、自国語の自然言語処理モデルが、重要な公共財としての意味を持つためだ。

「世界各国のAI技術の競争は激しく、自然言語処理データの学習費用に莫大な費用が必要だ。それゆえ、国レベルでの全面的・持続的な支援が必要だ」

IT業界関係者はこう指摘する。

言語データプラットフォーム業者「フリット(Flitto)」のイ・ジョンス代表によると、チャットGPTなど対話型AIチャットボットサービスは今後、グラフィック処理装置(GPU)技術の発展によって、まるで人と対話するように、自然な状況が作り上げられることが予想されるそうだ。

韓国語の場合、現在、データが不足しているため、AIの学習も不十分で、全般的に出遅れている。ネイバーなどの韓国企業が開発した技術は、2023年には韓国語に特化したチャットボットを通して、多様な分野で活用されるという。

ただ、チャットボットが提供する情報は、データに基づいたものである。中には不正確なものもある。個人情報の流出などの懸念もある。

こうした懸念をどう解決していくかも課題として残されている。

(おわり)

(c)NEWSIS

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