2025 年 3月 15日 (土)
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韓国の自動車市場、2030年をピークに縮小へ…シェアリングと新戦略が鍵

自動車登録台数(青い棒グラフ、単位:万台)と増加率(オレンジの折れ線グラフ、単位:%)=国土交通省(c)NEWSIS

韓国国内の自動車市場は2030年をピークに縮小へと向かう見通しだ。経済成長の鈍化、少子高齢化、ライドシェアの普及などが複合的に影響し、自動車販売の減少が予測されている。

韓国自動車研究院の報告によると、自動車登録台数は増加を続けているものの、増加率は1990年代の20%超から2023年には1.3%まで低下。2040年には登録台数が2460万台でピークに達し、その後は減少する可能性が高い。

市場縮小の主因は、車両購入の中心層である30~50代の人口減少だ。2010年には全体の47.6%を占めていたが、2035年には40%を下回る見込み。特に30~40代の車両保有率が伸び悩み、自家用車の必要性が薄れつつある。さらに、未婚率や単身世帯の増加、低い出生率といった社会的要因も影響を及ぼしている。

都市化の進展も自動車市場に変化をもたらしている。公共交通が発達したソウル首都圏では自動車の必要性が低下している。加えて、カーシェアリングや車両サブスクリプションの利用が広がり、所有よりも「利用」へと移行する傾向が強まっている。

こうした変化に対応するため、自動車メーカーは電気自動車(EV)や自動運転車の開発に加え、シェアリングモビリティの強化、高齢者や女性向けのカスタマイズマーケティングの推進など、新たな戦略が求められる。韓国自動車研究院のイム・ヒョンジン主任研究員は「自動車市場は量的成長から質的成長への転換期にある」と指摘し、新たな事業モデルの構築が不可欠だと強調した。

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