
ソウル東大門区にある骨董品街「踏十里古美術商店街」が、若者の新たな人気スポットとして注目を集めている。レトロな品々を現代風に再解釈した店舗が増え、20~30代の来訪が急増している。
8日午後、同商街を訪れた会社員の女性は「デートで来て、小さくてかわいいインテリア小物を見つけた」と笑顔で語った。SNSで知り訪れたといい、「古いものなのに逆に新鮮で、見て回るだけでも楽しい」と話した。
踏十里古美術商店街は1980年代、ソウル中心部に点在していた骨董店が集まり形成された歴史ある市場だ。かつては収集家や業者が主な客層だったが、近年は低迷が続いていた。
転機となったのは2026年初め。SNSで“レトロ感あふれる穴場”として紹介されると検索数が急増し、若者の来訪が一気に広がった。実際、現地では若い来場者の姿が目立つようになっている。
人気を牽引しているのは、骨董品を現代的な感覚で再構成したセレクトショップだ。ファッションやデザイン業界出身者が手がける店舗では、伝統的な素材や意匠に新しい価値を加えた商品が並び、若年層の感性に合致している。
一方で課題もある。高価格で大型の骨董品が多いため、来訪者がそのまま購買につながるケースは少ない。長年店を営む商人は「若い人は写真を撮って帰ることが多い」とし、低価格で小型の商品を前面に出す工夫を進めている。
専門家は、この現象を「体験重視型の消費」と分析する。実際に購入しなくても、現地での体験や発見をSNSで共有すること自体に価値を見いだす傾向が強まっているという。
レトロと現代感覚が交差する空間として、踏十里古美術商店街は“見る・感じる”消費の象徴的な場所となりつつある。
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