2026 年 4月 16日 (木)
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韓国・裁判所訴願制度、施行1カ月も審査通過ゼロ…実効性に疑問

憲法裁判所(c)MONEYTODAY

韓国で、裁判所の判決を対象に違憲審査を求める「裁判所訴願制度」と、司法判断の歪曲を処罰する「法歪曲罪」が施行されてから1カ月が経過したが、目立った成果は確認されていない。制度の実効性を巡り、法曹界では評価が分かれている。

憲法裁判所によると、制度施行(2026年3月12日)以降、約1カ月で384件の裁判所訴願が受理された。しかし、事前審査を通過した案件はゼロにとどまっている。これまで3回の審査で194件が却下された。

こうした状況に対し、「基本権救済を掲げた制度が実質的に機能していない」との批判が出ている。司法体系に混乱を招くだけで実益が乏しいとの指摘や、憲法裁の負担増につながっているとの懸念もある。

一方で、慎重な運用は当然だとする見方もある。判決に対する違憲審査は社会的影響が大きいため、厳格な審査基準が求められるという理由からだ。ある弁護士は「結果とは別に、制度の存在自体に意味がある」と評価した。

憲法裁は急増する案件に対応するため体制整備を進めている。検察と連携し刑事記録の電子共有を進めるほか、約20人の憲法研究官の増員も予定している。

一方、法歪曲罪についても、具体的な起訴や処罰に至った事例はまだない。施行後、警察や検察、高位公職者犯罪捜査処などには数十件の告発が寄せられているが、本格的な捜査には至っていない。

この点については「不満な判決への不服申し立てが乱発されれば、捜査や裁判が萎縮する」との懸念が強い。ただし、実際に処罰に至る可能性は低く、法曹関係者への警告的な役割にとどまるとの見方もある。

最高裁は制度導入による裁判への影響を懸念し、対策に着手した。裁判所行政処は「刑事裁判保護・支援タスクフォース」を設置し、裁判の萎縮を防ぐための方策を検討している。

(c)MONEYTODAY

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