2024 年 5月 13日 (月)
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韓国・最低賃金の引き上げ、物価上昇率に追いつかず…青年層にため息

ソウルの西部雇用福祉プラスセンターに掲げられた今年の最低賃金案内文(c)news1

最低賃金の引き上げが物価上昇率に追いつかず、韓国で青年層のため息が大きくなっている。今年の最低賃金は240ウォン(約26円)と2.5%引き上げられた9860ウォン(約1085円)だ。一方で昨年の消費者物価指数は前年比3.6%上昇。最低賃金は上がっても遣える金額は減っている。

週に15時間、最低賃金で働くと仮定すると、週休手当てを含めて月に69万8701ウォン(約7万6969円)になる。昨年より1万6000ウォン(約1763円)ほど多い。

蔚山(ウルサン)出身の20代学生は「1カ月の食費だけで約45万ウォン(約4万9552円)はかかり、公共交通費も上がった。最低賃金引き上げを実感できない」と訴えた。

また、ソウルの大学図書館で働く20代の勤労奨学生は「事実上、ほとんど上がっていないレベルです」と嘆いた。

ただ、龍山区(ヨンサング)のカフェ店員(29)のように「経済状況を考慮すれば賃金が急激に上昇するのがただ良いわけではなさそうだ」と理解を示す声もある。

確かに雇用する側にとっては、高金利に人件費の引き上げまで重なると経営が厳しくなる。韓国銀行によると、物価が安定するまで現在3.5%の高金利基調は続く見通しだ。

(c)news1

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