2026 年 6月 18日 (木)
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原子力燃料の現場にAIを導入…韓国スタートアップが仕掛ける「機密データ流出ゼロ」の重要ミッション

ソルトルックスのイ・ギョンイル代表(c)KOREA WAVE

韓国の機械学習・自然言語処理スタートアップ企業「Saltlux(ソルトルックス)」が、韓国電力公社の子会社「韓電原子力燃料」の全社人工知能(AI)構築事業の受注を機に、公共・エネルギー分野のAI転換(AX)市場攻略に拍車をかける。内部ネットワーク基盤の生成AIと業務用AIエージェントを組み合わせ、セキュリティが重要な国家基幹産業へ事業範囲を広げる。

メガ・ニュース(MEGA News)のチャン・ユミ記者の取材によると、ソルトルックスは、KEL情報通信とコンソーシアムを組み、韓電原子力燃料が推進する「KNF型全社AI構築業務」事業を受注した。今回の事業は約51億ウォン規模で、契約日から12カ月間実施される。

今回の事業は、韓電原子力燃料の全社業務に生成AIを適用するプロジェクト。韓電原子力燃料は「KNF GPT」基盤の生成型業務革新システムを構築し、役職員がAIとともに働く業務環境を整える。また、経営全般のデジタル転換を加速し、AI基盤の業務革新によって未来の競争力を確保する。

ソルトルックスは今回の事業で、社内資料検索、文書要約、報告書生成、韓国語・英語翻訳など、役職員が日常業務で活用できるAIサービスを実装する。これにより役職員は、内部規定、指針、技術資料、報告書などの社内知識をより迅速に探し、業務目的に合わせて要約・活用できるようになる。

またソルトルックスは、こうした業務が、セキュリティと正確性を求められる原子力燃料分野で進められる点を考慮し、システムを外部インターネットから分離された社内環境に構築する。個人情報・機微情報の保護、アクセス制御、暗号化、ネットワーク連携などのセキュリティ体系も適用し、内部データ流出の可能性を下げる。

文書インテリジェンス化も主要な構築範囲だ。ソルトルックスは自社の「ドキュメントスタジオ」を適用し、規定・指針、設計図面、手順書、仕様書など多様な内部文書を、AIが理解し活用できる形に転換する。単純な文字認識(OCR)を超え、文書構造と文脈を分析するドキュメント(document)AI技術を適用し、複雑な表や図面、特殊文書まで処理できる基盤を整える。

報告書作成業務の革新も推進する。業務報告書、分析報告書、設計報告書、技術報告書、安全性評価報告書などを対象に、草案自動生成機能を実装する。役職員が重要な内容を入力すれば、AIが社内指針書と手順書を参考に報告書の草案を作成し、電子決裁システムと連携して業務フローの中ですぐに活用できるよう支援する。

役職員が自ら業務用AIエージェントを作成できる環境も提供する。ソルトルックスは「エージェントスタジオ」基盤のノーコードビルダーを適用し、コーディング知識のない現場担当者でも、部署別・業務別のAIエージェントを生成し、業務プロセスを設計できるようにする予定だ。これにより韓電原子力燃料は、初期システム構築後も組織内部でAI活用範囲を拡張できる基盤を確保することになる。

ソルトルックスは今回の事業を、高信頼産業分野における全社AI構築のリファレンスとし、公共・エネルギー・製造など、専門性とセキュリティが求められる産業群を中心に、AIエージェントとソブリンAI事業を拡大する。外部クラウドの活用が制限される産業現場で、内部文書と業務プロセスをAIでつなごうとする需要が増えているだけに、オンプレミスAI構築能力が受注の変数として作用すると見ている。

ソルトルックスのイ・ギョンイル代表は「グローバルAI市場がAIエージェントとソブリンAI、フィジカルAIを中心に急速に転換する中、セキュリティと専門性が求められる国家基幹産業でもAI活用が本格化している。今回の事業は、生成AIとAIエージェントが高信頼産業の現場で実質的な業務革新につながり得ることを示す事例になるだろう」と述べた。

(c)KOREA WAVE

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