2024 年 5月 6日 (月)
ホーム特集現場ルポソウル“低所得者層の村”…夜7時室内33.4度「冷たいシャワーも贅沢」の極限状態 (中)

ソウル“低所得者層の村”…夜7時室内33.4度「冷たいシャワーも贅沢」の極限状態 (中)

段ボールを広げて座る住民(c)news1

東子洞で扇風機が人気がないのは暑い風のためだけではない。置く場所がないのも問題だ。

エリム教会の牧師ユン氏は「教会の奉仕活動の一つとして扇風機30台を配ることになったが、手を上げたのは9人だけだった」と教えてくれた。

部屋のドアが開いている小部屋10カ所程度を調べたが、横になるスペースをやっと確保した部屋が8カ所程度。扇風機を置ける部屋は少なかった。

◇変圧器が耐えられなくて

今年上半期の話題の一つだった電気代の高騰は東子洞も直撃した。住民らは電気料金に難色を示す家主を気にする。家主らは古い家だからエアコンの電圧に耐えられないのではないかと心配する。

韓国政府は基礎生活受給者などを支援するためエネルギーバウチャーを支給したが、夏を健康に過ごすには不十分という意見が多かった。

10年間、小部屋村で暮らしている70代の住民は「部屋ごとにエアコンをつけたとしても猛暑は1日や2日ではない。すぐ限度までいく」と首を横に振った。

「3階5号」の家主にエアコン設置の意向を尋ねると、困惑した表情で「建物が脆弱で、変圧器に耐えられない。自分も扇風機だけを使う。たとえエアコンを設置しても家賃が高くなるだけ。喜ぶ借家人はいない」と付け加えた。

今の家賃が18万~20万ウォン(1ウォン=約0.1円)なら、電気料金などを含むエアコン使用料として月2万~3万ウォンは受け取らなければならないという。

(c)news1

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