
韓国・国会の予算政策処は19日、2025年の国民年金基金の運用実績が大幅に改善したことで、基金の枯渇時期が従来の見通しより4年遅れて2069年になる可能性があるとする報告書を発表した。さらに、長期の平均運用収益率が想定より2ポイント向上した場合は、見通し期間である2120年まで黒字を維持し、基金も枯渇しないと試算された。
「基金運用実績改善に伴う国民年金財政修正見通し」報告書によると、現行制度を維持した場合、年金財政の収支は2050年に赤字へ転落し、2069年に基金が底をつく。2025年の年金改革効果を反映した前回見通しに比べ、赤字転落は2年、枯渇は4年それぞれ先送りされた形だ。
枯渇時期が延びたのは、足元の好調な運用成果によって積立金の規模そのものが底上げされたためだ。基金の積立金は2025年末時点で1458兆ウォン(約160兆3800億円)と前年から大幅に増加。2025年の運用収益率は18.82%を記録し、特に国内株式の収益率が82.44%と全体を牽引した。予算政策処は、2026年以降の長期平均収益率の想定を従来と同じ4.6%に据え置いた上で、初期の積立金増が将来の財政を大きく改善させたと分析している。
運用収益率の変動が与える影響は大きい。平均収益率が基準より1ポイント高まれば、赤字転落は2060年、枯渇は2082年へと後退する。さらに2ポイント高まれば2120年まで基金は枯渇しない。ただ予算政策処は「見通し期間内に枯渇しないという意味であり、永久に枯渇しないわけではない」とコメントした。
一方で、少子高齢化に伴う構造的な財政負担は根強い。2021年からの4年間で、年金の加入者が減少する一方で受給者は大幅に増加。保険料収入の伸びに比べ、給付支出が2倍近いペースで急速に膨らんでいる。
予算政策処は、財政黒字のうちに高い運用成果を上げて資産を蓄積することは財政の安定に有効だと評価する。ただ、積立金は2049年を境に減少局面に入る見込みで、「将来の大規模な資産売却が国内の金融市場に大きな衝撃を与えかねない。段階的なリバランシング(資産再配分)を可能にする出口戦略を、事前に整備する必要がある」と提言した。
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