
「亡き父に供えるユッケ。心を込めてお願いします」――。こんな客のメッセージに心を動かされた韓国・南楊州(ナミャンジュ)の料理店主が22日、自身のSNSに全身全霊を込めて作った料理を自ら弔問先まで届けたというエピソードを共有し、共感を呼んでいる。
それによると、客からユッケの注文を受けた際、備考欄に「亡くなった父の祭壇に供えるので、心を込めてお願いします」と書かれているのに気付いた。
店主は「悲しみと混乱の中で、一文字ずつ打ったであろうその思いが伝わった。だから普段の使い捨て容器ではなく、店内用の器に丁寧に盛り付けた」と語った。
準備風景も動画で公開。店主は「今回は故人の最後の食事として、美しく整えて提供したかった。集中して盛り付け、崩れないよう細心の注意を払った」と述べた。
料理に「故人のご冥福をお祈りします」と書いたメッセージを添えて自身が車で直接届け、配達後にも「器はご自由にお使いください。お父様のご冥福をお祈りいたします」とのメッセージを送った。
店主は「料理は時に恋しさを届ける手段になる。今回のユッケで少しでもその気持ちを伝えることができたなら幸いだ」とつづった。
この投稿には「こういう店こそ繁盛してほしい」「最後のメッセージに涙した」「心が温かすぎて泣けた」などのコメントが寄せられている。
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