2025 年 6月 19日 (木)
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韓国LCC、夏の空に勝負をかける…路線拡大で国際線競争激化

仁川国際空港第1旅客ターミナルで日本行きの搭乗手続きをする旅行客(c)NEWSIS

夏のバカンスシーズンを控え、韓国の航空各社が国際線旅客需要の主導権をめぐり「路線多角化」戦略を強化している。着実に回復傾向を見せている国際線需要に応じ、便数の増加や新規就航、地方空港発着路線の拡充などで収益確保を狙う。

業界関係者によると、格安航空会社(LCC)のジンエアーは7月から仁川―グアム路線を1日3便に増便し、釜山―グアム便も今月23日から週4便から毎日運航に拡大する。エアプサンは来月25日から釜山―セブ(フィリピン)線を再開し、東南アジアの人気路線の回復に乗り出す。釜山―セブ線は2011年に就航し、2023年に運航を中止していた。

中・長距離路線にもLCCが積極的に参入している。ティーウェイ航空は今月23日から仁川―タシケント(ウズベキスタン)線、7月12日からは仁川―バンクーバー(カナダ)線に新規就航する予定で、いずれも週4便を計画。エアプレミアも来月から仁川―ホノルル(米ハワイ)線を週4便で運航開始する。

とりわけ日本路線では、他社との競合を避ける「単独運航」戦略が目立つ。地方の小都市と直結することでニッチ需要を狙っている。ジンエアーは4月、沖縄県・石垣島への直行便を新たに就航させた。すでに運航中の▽仁川―北九州 ▽仁川―宮古島などを含め、単独運航路線は計5路線となった。

済州航空は今月5日から「仁川―函館(北海道)」線を単独で就航。週2便(木・日)でスタートし、7月の夏休みシーズン本格化に合わせて週4便(火・木・土・日)へと増便する。これに加え、同社はすでに仁川―静岡、仁川―広島、仁川―松山、仁川―大分など日本各地の単独路線を運航している。

地方空港発の国際線も続々と復活・新設されている。済州航空は13日から済州―バンコク(タイ)、15日から済州―マカオ路線を再開。ジンエアーは先月22日から釜山―ウランバートル(モンゴル)線を運航中。エアロK航空も先月、清州―帯広(北海道)線と清州―青島(中国)線に新規就航した。

今年1~4月の国際線旅客数は延べ3061万人を突破し、過去最高を更新した。これは前年同期比で7.4%増加、さらにコロナ禍前の2019年(3040万人)をも上回る数値で、同年通年の9038万人という記録も今年中に超えると見込まれている。

航空業界関係者は「この夏、航空各社は路線の“多様性”自体を競争力として打ち出している。利用者の選択肢が広がる一方で、航空会社間の路線争いも一層熾烈になるだろう」と述べた。

(c)MONEYTODAY

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