
美容室の予約システムに不慣れで、恐る恐る飛び込みで来店した高齢女性を温かく迎えた韓国の美容師のエピソードが話題になっている。美容師本人が自身のSNSで紹介した話だ。
ある日、客にパーマを当てていると、店の入り口で戸惑っている高齢の女性が目に入った。外に出て声をかけると、「予約をしていないので、ダメですよね? すみません……」と申し訳なさそうに言う。手が震えていて、とても気後れしている様子だったので、美容師は「とりあえず中に入って温まってください」と声をかけた。
女性は「最近はどこも予約制だが、仕方が分からない」と話し、他の美容室で何回も断られたと嘆いた。そして、申し訳なさそうに「ごめんなさい」と繰り返した。美容師は「そんなことで謝る必要があるのかと思った」と振り返る。
その店は完全予約制ではなかったので、美容師はパーマを当ててあげることにした。女性は「高齢者がこんな場所に来て申し訳ない」とまだ謝っていたが、終わると「本当に幸せ」と笑顔を見せた。
美容師は「私自身もいろいろ考えさせられる一日でした」とつづり、「ささいな親切でも高齢者にとって大きな意味を持つこともある。もう少し優しい社会になればいいなと思いました」と付け加えた。
これを見たネットユーザーたちは「店が空いていても予約がないと断られることが多いらしい」「70代の母も近所で断られ続け、10年前に住んでいた町の美容室までバスで行っている」「SNSやアプリでしか予約を受け付けない美容室も多い。高齢者には本当に厳しい時代になった」といったコメントを寄せた。
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