韓国で起きた交通事故のうち、65歳以上の高齢ドライバーによるものがこの5年間で増加を続け、昨年は20%を占めた。死傷事故の割合も同じ期間に増加した。
韓国交通安全公団の資料によると、高齢ドライバーによる交通事故は2019年に3万3239件で全体(22万9600件)の14.5%だったのが、2020年には14.8%、2021年15.7%、2022年17.6%、2023年20%で、その割合は毎年増加している。高齢ドライバーの事故による死者の割合も増加の一途をたどる。
この状況を受け、韓国では運転免許の更新をさらに厳しくすべきだという主張が出ている。韓国は運転免許の更新周期が65歳未満は10年に一度、65~75歳未満は5年ごと、75歳以上は3年ごととなっている。また、70歳以上は視力、聴力検査など定期適性検査もパスしなければならず、75歳以上は認知症選別検査も受けることになっている。
交通刑事専門のチェ・チュンマン弁護士は「最近、高齢ドライバーの事故と関連した事件の問い合わせが多く寄せられている。人が年を取れば認知能力の低下は自然な現象だが、これによる危険な運転は防ぐべきだ。免許更新要件を強化すべきだ」と主張する。
警察庁は今年末まで、条件付き運転免許制度と関連した研究を進める。警察庁関係者は「高齢ドライバーに限らず、高危険ドライバーを選別し、運転能力に応じて条件付き免許を与える案を検討している」としている。
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