
韓国で65歳以上の高齢者の再婚率が微増している。これを支えている一つに高齢男女の出会いの場をつくる専用の「合コンアプリ」の存在があるようだ。
統計庁の統計によると、65歳以上の男性の再婚比率は2021年の10.1%から2022年は10.5%に、女性も5.2%から5.7%に上がった。
昨年11月にサービスを始めたシニア合コンアプリ「Sinol(シノール)」によると、現在までに約1万7000人が加入し、50歳以上だけが加入できるアプリのダウンロード数は4万件に上る。
海外でも似た現象が起きており、米国のピューリサーチセンターの昨年7月のアンケートでは、50歳以上の米国人のうち17%が同様のアプリを使ったことがあると答えた。
61歳の韓国人女性は5年前、夫に先立たれた。好奇心で合コンアプリを始めたが、いざ相手から連絡が来ると怖くなった。しかし「人生100年の時代、ずっと1人で暮らすわけにはいかない」と決意した。
1日に10通ずつ、アプリで連絡を受けていたこの女性は最も積極的だった男性(64)と会い、今では交際相手だ。女性は「彼が積極的に気持ちを伝えてくれたので勇気を出すことができた」と話した。
強いて挙げるなら、唯一の制約は「周囲の冷たい視線」だ。高齢者が合コンと聞けば、多くの人は「引く」という。女性は「会社の同僚たちには秘密。次女にしか話せていない」と打ち明けた。
嶺南(ヨンナム)大学社会学科のホ・チャンドク教授は「愛に年齢は関係ない。中高年の恋愛も次第に社会的に容認される方向に変わっていくだろう」と見通している。
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