
韓国のスターバックスコリアが、プリペイド式チャージカードの残高を一時的に全額返金する特別措置を決めたことを巡り、制度の隙を突いた「現金化」の懸念が高まっている。同社はこれに伴う不正取引を防ぐため、28日からカードや高額商品券の販売を急きょ中断した。
スターバックスは28日から6月14日まで、全国の店舗を通じて無記名カードや、オンラインで購入できる「eカード交換券」などの販売・交換を一時中止すると発表した。これに先立ち、カカオトークやネイバーなどで販売されていた10万ウォン(約1万1000円)の高額券のほか、一部プラットフォームでの1万〜7万ウォン券の販売も一斉に制限された。同社関係者は「現金化に悪用されるリスクを考慮し、すべてのチャンネルで高額券などの販売を一時停止した」と説明している。
異例の販売中断に踏み切ったのは、6月1日から14日まで実施される「残高の全額返金措置」が背景にある。スターバックスコリアは5月18日の「5・18民主化運動(光州事件)」の記念日に企画した「タンクデー」などのイベントが軍事政権を連想させるとして世論の強い批判を浴び、不買運動やカード残高の返金要求が殺到していた。
同社は事態の収拾に向け、通常であればチャージ残高の60%以上を使用しなければ払い戻せない規定を一時的に撤廃し、使用実績に関わらず2週間に限り全額を返金すると発表した。しかし、この方針が伝わると、中古品取引サイトなどでスターバックスのカードや交換券を定価より安く買い叩き、期間中に全額返金を受けて差益を得ようとする「現金化」の動きが浮上。不正なマネーロンダリングや取引の温床になりかねないとの指摘が出ていた。
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