2026 年 4月 25日 (土)
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北朝鮮・金正恩総書記の現地指導のそばに軍需・ミサイル人脈…随行者構成に表れた軍事偏重の動き

キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の背後に、キム・ジョンシク(金正植)党軍需工業部第1副部長(左)とチャン・チャンハ(張昌河)ミサイル総局長(右)が立っている=労働新聞(c)news1

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記の2026年1~3月の公開活動に随行した人物の構成が、軍事・軍需分野に偏っているとの分析が浮上した。年初から弾道ミサイル発射など軍事力強化に重点を置く動きと関連している可能性がある。

統一研究院の分析によると、2026年に入り3月24日までの随行回数で最も多かったのは、上位5人の中でキム・ジョンシク(金正植)党軍需工業部第1副部長の4回だった。続いてリ・イルファン(李日煥)党政治局常務委員が3回、チョ・チュンリョン(趙春龍)党軍需工業部長が2回、キム・ジェリョン(金才竜)党政治局常務委員が2回、チャン・チャンハ(張昌河)ミサイル総局長が2回と続いた。

キム・ジョンシク第1副部長はロケット技術者出身で、長年にわたり北朝鮮の軍需工業を支えてきた中核幹部だ。2012年にはミサイル開発への貢献により「共和国英雄」の称号を受け、2016年の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射時には、キム・ジョンウン総書記と並ぶ姿が公開され注目を集めた。2023年11月の偵察衛星「万里鏡1号」打ち上げでも、すぐそばで歓声を上げる様子が確認されている。

チャン・チャンハ総局長は国防科学院長を務めた経歴を持つ技術者出身の高官で、ミサイル開発に大きく関与してきた人物だ。主要なミサイル発射現場に常に姿を見せ、キム・ジョンウン総書記の委任を受けて発射指示を担う存在として浮上している。

2021年には韓国の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)成功を受け、自らの名義で談話を発表し、韓国側の兵器を「粗悪」と批判するなど、技術官僚としての立場を強く示したこともある。

キム・ジョンシク、チャン・チャンハ両氏は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの推進体燃料を液体から固体へ転換し、極超音速技術の高度化にも寄与したとされ、北朝鮮の戦略兵器開発を主導してきた中核人物とみられている。

キム・ジョンウン総書記は4月に入り、既存ミサイルの改良型や新型ミサイルの試験発射に集中する動きを見せている。最近では、複数の子弾を搭載するクラスター弾や、爆発時に炭素繊維などを放出して送電網に損傷を与える兵器の試験など、従来とは異なる兵器体系を誇示している。

こうした新兵器の開発にも、キム・ジョンシク氏やチャン・チャンハ氏が関与している可能性が高いとみられる。

チョ・チュンリョン氏は党軍需工業部長として軍需を統括する人物で、海外で関連技術を学んだとされる。軍人というより、軍需物資生産に特化した重工業技術者として知られる。

北朝鮮では軍需経済を「第2経済」と呼ぶが、同氏は2014~2015年ごろ、この分野を統括する第2経済委員長を務めたとも伝えられている。詳細な経歴が明らかでないことから、むしろ中枢的な役割を担う「頭脳」との見方もある。

同氏は2016年の国連安全保障理事会決議により、韓国と米国の渡航禁止対象となり、両国の独自制裁リストにも含まれている。

2026年に入り、こうしたミサイル・軍需分野の中核人物がキム・ジョンウン総書記の側近として随行している背景には、4月に入って複数回にわたる戦略兵器の誇示など、軍事力を前面に打ち出す動きがあるとみられる。

(c)news1

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