
米国がイランへの追加大規模攻撃の可能性を示唆する中、イランでは空爆で死亡した最高指導者ハメネイ師の後継として次男モジュタバ氏が新たな最高指導者に選出され、中東情勢がさらに緊迫している。一方で、これまでイランと「反米連帯」を共有してきた北朝鮮は、米国を強く非難する声明を一度出した後は追加反応を控え、戦略的沈黙を維持している。
北朝鮮は、米国が先月28日にイランを空爆した後、今月2日に声明を発表して米国を非難したが、それ以降は追加の反応を出していない。またハメネイ師の死亡にも言及していない点が特徴とされる。
この態度については、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が米国を過度に刺激することを避けている可能性や、今月末に予定されるトランプ米大統領の中国訪問を前に米朝接触の可能性を見極めているとの分析が出ている。
一部では、トランプ大統領が中東情勢の打開や外交的成果を狙い、政治イベントとして米朝対話を再び推進する可能性も指摘されている。
北朝鮮も米国の軍事行動を注視する中で、トランプ大統領の対話提案をこれ以上無視できなくなる可能性があるとの見方だ。
ただ専門家の多くは、米国が北朝鮮をイランと同様に軍事的に圧迫する可能性は低いとみている。
北朝鮮は実戦配備された核兵器体系をすでに保有しており、防空網の運用能力もイランより高いと評価されているためだ。さらに中国とロシアという後ろ盾があり、米国が先制攻撃をすれば、北東アジア全体に波及するリスクが大きい。
トランプ大統領は3月31日から4月2日まで中国・北京を訪問し、習近平国家主席との首脳会談に臨む。
韓国政府はこの機会を契機に米朝接触を実現する構想の下で外交を進めている。
パク・ウォンゴン梨花女子大学北韓学科教授は「キム・ジョンウン総書記の立場では米国に対する不確実性が高まっているため、トランプ大統領というリスクを管理する観点から対話に出る可能性はある」と分析した。
ただし「体制維持の手段として核の重要性はむしろ高まっており、核放棄を前提とした交渉には応じないだろう」と指摘している。
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