
韓国の主要自動車部品メーカーである現代モービスとHLマンは、今後急成長が見込まれるヒューマノイドロボット分野に進出し、アクチュエーター市場を中心に事業拡大を図っている。既存の自動車部品技術を活かせる点が強みで、将来的な新成長エンジンとしてロボティクス事業に注目が集まっている。
現代モービスは11月、ロボティクス事業推進室における新卒採用を開始した。モーター、メカ設計、電子制御、ソフトウェア設計などの分野に分かれた同部署は、2023年7月に新設され、これまでは主に経験者採用を中心に人材確保を進めてきた。
同社は2021年にロボティクスを事業目的に追加して以降、組織拡充を重ね、今年7月には部署を格上げした。今年8月に開催された投資家向けイベント「CEOインベスターデイ」では、アクチュエーターを手始めにセンサー、制御装置、グリッパーなど事業範囲の拡大を計画していると明らかにした。
背景には、現代自動車グループ傘下の米ロボティクス企業ボストン・ダイナミクスが開発する2足歩行ロボット「アトラス」の商用化が進んでいることもある。同社は米ジョージア州のメタプラントに同ロボットを導入しており、韓米でのロボット量産体制構築を進めている。
一方、HLマンは12月11日に初の「CEOインベスターデイ」を開催し、チョ・ソンヒョンCEOが自らロボティクス事業戦略を発表。特にアクチュエーター部品事業に関するロードマップやビジョンに注目が集まった。
両社が注力するアクチュエーターは、ヒューマノイドロボットにおいて人間の関節や筋肉の動きを模倣する駆動装置。モーターや減速機、制御装置などで構成されており、自動車のステアリングやサスペンション部品と構造的に類似している。
部品構成比でもアクチュエーターはロボット製造コストの約60%を占めるとされ、高付加価値の主要部品と見なされている。
市場調査会社グローバルマーケットインサイトによると、ロボット用アクチュエーター市場は2023年の134億ドルから2032年には400億ドルに拡大する見通し。さらに、ロボット全体の世界市場は年平均17%の成長率を記録し、2025年の約70兆ウォンから2040年には740兆ウォン規模に達するとされる。
ある業界関係者は「電動化が進む中、自動車部品会社には新たな生存戦略が求められている。ロボットも車と同様に大量生産・コストダウン・品質認証・部品モジュール化が不可欠。アクチュエーターは自動車部品との技術補完性が高く、自社インフラを活用することで新規のグローバル顧客(ロボット企業)を獲得できる」として、新事業への期待感を示した。
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