2026 年 3月 11日 (水)
ホーム経済半導体米国の韓国人労働者大量摘発、対米投資に二重苦…工期遅延とコスト増大で戦略修正「不可避」

米国の韓国人労働者大量摘発、対米投資に二重苦…工期遅延とコスト増大で戦略修正「不可避」

ICEが公開した韓国人従業員取り締まりの様子=ICE公式サイト(c)news1

米ジョージア州での韓国人労働者300人余りの摘発・拘束は、韓国企業の対米投資に深刻な影響を与え始めている。現場の韓国人技術者派遣が事実上困難となり、工期の遅延やコスト増大が避けられない情勢だ。

韓国・現代自動車グループとLGエナジーソリューションが6兆ウォンを投じるHL-GAバッテリー工場は、年内完成と2026年初の量産開始を予定していた。だが今回の摘発でLG社員47人、協力会社職員250人以上が拘束され、スケジュールに大幅な狂いが生じそうだ。LS証券のチョン・ギョンヒ研究員は「2026年からの米国販売計画に影響が出る」と分析した。

問題はこれが一工場にとどまらない点だ。LGエナジーソリューションはアリゾナ州やオハイオ州で追加投資を進め、サムスンSDIもインディアナ州でGMやステランティスと合弁工場を建設中だ。SKオンはフォードとテネシー州・ケンタッキー州で114億ドル規模のプロジェクトを推進している。サムスン電子、SKハイニックス、ハンファオーシャンなども数十億ドル規模の工場・造船所投資をしており、影響は広範囲に及ぶ可能性がある。

米政府の意図が「現地人雇用の拡大」にあるとの見方も出ている。しかし、バッテリーや半導体など先端産業施設は高度なノウハウと機密技術を要し、外部業者への発注や現地人材の即時登用は現実的でない。ESTAやB1ビザを利用して派遣していた背景も、H-1BやL1・E2といった就労ビザの発給が難しいためだった。

業界関係者は「技術流出リスクや人件費高騰を考えると、韓国人専門人材の派遣は不可欠」と強調する。今回の事態を受け、韓国産業界では「韓国専用ビザ」の新設を求める声が高まっている。トランプ米大統領も「米国人を訓練し、自国で対応できるようにすべきだ」と発言しており、今後の交渉次第では制度改善が俎上に載る可能性がある。

国際貿易通商研究院のチャン・サンシク院長は「韓国は巨額を投資し、現地雇用や税収にも貢献している。米国に韓国専用ビザを新設させるだけの説得力がある」と述べた。特にカナダやメキシコなどFTA締結国には既に特別ビザ制度があるが、同じFTA国である韓国には適用されていない。産業界は「E-4」型の専門職専用ビザ導入を解決策として提案している。

(c)news1

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