2026 年 4月 28日 (火)
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韓国・香料市場に「中東発の供給不安」…輸入依存が重荷、価格上昇直撃

芳山市場内の香料店の通路(c)news1

中東情勢の長期化が、韓国の香料市場にも深刻な打撃を与えている。輸入依存度が高い韓国の香料業界では、世界的な供給網の不安がそのまま価格上昇につながり、小規模事業者の苦境が深まっている。

22日午後、ソウル市中区の芳山市場にある香料店は、普段なら自分だけの香水を作ろうとする個人客や工房運営者でにぎわう場所だが、この日は店と店の間の通路に静寂だけが漂っていた。あちこちでは、天幕をかぶせたまま営業を止めた店舗が目に入り、店を開けているところでも店主だけが売り場を守っていた。

韓国の香料市場は、原料の9割以上を輸入に頼っている。このため、世界的な供給網の揺らぎは、すぐに香料の仕入れ価格上昇へとつながる構造である。

芳山市場で14年にわたり香料店を営む店主は「まだ供給が完全に途絶えたわけではないが、輸入業者からは『中東情勢がさらに長引けば、物自体が入らなくなるかもしれない』と警告されている」と話した。その上で、「燃料費の上昇まで重なり、体感では香料の単価が15%ほど跳ね上がった」と打ち明けた。

香水ボトルなど副資材の値上がりも大きな負担だ。主に中国から仕入れる容器類は米ドル決済が多く、最近のウォン安で輸入費用が雪だるま式に膨らんでいるためである。

こうした状況の中、芳山市場の大口客だった一人起業家や工房運営者の足も遠のいた。原料と副資材の価格が同時に上がり、自ら作って売っても利益を出しにくい構造になったからだ。

追い打ちをかけるように、燃料価格の上昇で維持費は増えた一方、消費の冷え込みで売り上げは落ち込んでいる。不況の中で、香水は生活必需品ではなく嗜好品の性格が強いため、消費者が真っ先に支出を抑える分野になったとの見方が出ている。

耐えかねた香料店の中には、従業員を減らしたり店舗規模を縮小したりしながらしのぐケースもあるが、それすら難しく、廃業を選ぶ例も相次いでいる。16年間店を守ってきた別の店主は「新型コロナの時はまだ希望があったが、今は本当に先が見えない」と語った。さらに「原料価格は上がるのに客は来ない。ここであとどれだけ持ちこたえられるのか分からない」とため息をついた。

原材料の調達不安で小規模事業者の苦しみが深まる中、政府も対応に乗り出している。中小ベンチャー企業省は、中東情勢による現場の苦境を点検するため、業界懇談会を相次いで開いている。今月9日の製パン業界との面談をはじめ、外食業界やカフェ業界とも会い、消耗品の納入価格を含む経営環境全般への影響を調べている。

同省の関係者は「現場の声を踏まえ、物流費支援や経営安定資金など、実効性のある支援策を検討する方針だ」と説明した。

(c)news1

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