
「飲み会の雰囲気は楽しみたいが、酔いたくはない。翌日の体調も考えるようになった。だから最近はノンアルコールをよく飲む」
22日、ソウル市麻浦区延南洞のノンアルコール専門店で会った会社員キム・ジョンウさん(26)は、最近変わった自分の飲酒習慣についてこう話した。
キム・ジョンウさんのように、最近は20~30代を中心に飲酒文化の流れが大きく変わっている。かつてのように「酔うまで飲む」文化ではなく、低アルコールやノンアルコール飲料を選び、健康と場の雰囲気の両方を大切にする“ウェルネス型”の消費が広がっている。
こうした変化は統計でも表れている。疾病管理庁の「国民健康統計」によると、ここ数年で20代と30代の飲酒率は目に見えて下がった。20代の飲酒率は2020年の64.4%から2024年には63.0%に低下した。30代も同じ期間に69.2%から65.3%へ下がり、全世代の中で最も急な減少を示した。
一方、酒を遠ざける傾向とは対照的に、低アルコールとノンアルコール市場は急成長している。市場調査会社ユーロモニターによると、韓国国内のノンアルコールビール市場は、2021年の415億ウォン(約45億6500万円)から2023年には644億ウォン(約70億8400万円)へと55%以上拡大した。業界では、2027年には946億ウォン(約104億円)規模まで広がるとみている。
こうした需要を狙った専門店も盛況だ。21日に訪れた延南洞のあるノンアルコール専門店には、ビールからワイン、スパークリングティーまで約80種類のノンアルコール、低アルコール飲料が並んでいた。ここで扱う商品の大半はアルコール度数0%台である。
店の運営者は「ノンアルコール商品を求める消費者が増え、2023年にオンライン店を始め、2025年5月には実店舗まで広げた」と説明した。そのうえで「酒がまったく飲めない人だけでなく、健康や翌日の体調を気にして訪れる人が多い」と話した。
従来の酒類業界も、こうした市場の変化に素早く対応している。ハイト眞露は「ハイト」と「テラ」のノンアルコール版を出し、OBビールは「カス0.0」を前面に出して市場シェア拡大を狙っている。ロッテ七星飲料も低アルコール果実酒のラインアップを強め、選択肢を広げている。
業界では、この流れを単なる一時的な流行ではなく、「飲み方そのものの変化」と受け止めている。酒を完全に断つのではなく、軽やかに楽しみながら健康と日常生活をあわせて考える消費が広がっているという分析である。
酒類業界の関係者は「健康的な飲酒文化が広がり、アルコール度数の低い商品への需要が増えている」とし、「この流れに合わせて、酒類業界でも低アルコール商品群を強める動きが続いている」と話した。
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