
1935年に建てられた歴史的建築であるソウル市議会本館で、1級発がん物質とされるアスベストの除去工事が進められる。
ソウル市議会によると、5月の連休期間に合わせ、本館内の職員事務室などを対象にアスベスト除去と内装材の交換工事に着手する。今回は職員が日常的に使用する空間の安全確保を最優先とした。
対象となるのは、別館の事務室や廊下の壁・天井、女性休憩室、卓球室、文書庫などで、これらの場所にはアスベストを含む建材が使用されている。
調査では、本館の天井材約947平方メートル、壁材約341平方メートルでアスベスト含有建材が確認されている。
この建物は日本統治時代に「京城府民館」として建設され、その後は文化施設や国会議事堂などとして使用され、1991年から市議会庁舎として利用されてきた。延べ面積は約7100平方メートルで、地上4階・地下1階の構造となっている。
市議会は2019年にも一部で除去工事を実施しており、今回は定期点検の結果を踏まえ、施工可能な範囲から段階的に整備を進める方針だ。ただし、本会議場の傍聴席は工事の難易度が高いため対象外とされた。
アスベストは耐熱性や耐久性に優れ、かつて広く使用されたが、吸入すると長い潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を引き起こす危険がある。国際がん研究機関は最も危険な発がん物質に分類しており、韓国でも2009年以降、製造と使用が全面的に禁止されている。
なお、現在の館内空気中のアスベスト濃度は基準値以下とされるが、市議会は「職員が安全に働ける環境を確保するため、予防的に工事を進める」としている。
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