
中東情勢の長期化に伴う高為替と資材不足が重なり、韓国の零細カフェが深刻な経営圧迫に直面している。コーヒー豆の調達コストに加え、プラスチック容器の価格急騰も重なり、現場では二重の負担との声が広がっている。
業界によると、石油化学原料の供給不安を背景に、ポリプロピレン(PP)やペット(PET)など主要プラスチック原料の価格はこの1カ月で約60%上昇した。1キログラム当たり1400ウォン台(約140円)だった価格は2200ウォン(約220円)まで上昇し、今後も上昇圧力が続く見通しだ。
コーヒー豆価格も不安定な状態が続いている。主力のアラビカ豆は2025年7月に1ポンド当たり約3ドル(約450円)だったが、同年11月には4ドル(約600円)まで上昇した。ブラジルやベトナムなど主要生産国の不作が影響したとみられる。直近では価格自体はやや落ち着いたものの、ウォン安の影響により現場の負担は依然として重い。為替はここ9カ月で約7%上昇し、1ドル=1500ウォン台に迫っている。
こうした状況を受け、個人経営のカフェを中心に原材料確保への不安が強まっている。ある自営業者は、20オンスのアイスカップ1000個の価格が9万9000ウォン(約9900円)から12万ウォン(約1万2000円)に上昇したとし、コーヒー豆も3万~4万ウォン台(約3000円~4000円)に達していると語った。
現場では対応に苦慮している。メニュー価格の引き上げや、より安価な豆とのブレンド比率調整を検討する動きが見られるが、低価格を強みとする店舗では値上げにも限界がある。
ソウル・東作区でカフェを営む店主は、戦争に関する報道を受けて紙コップやテイクアウト容器を事前にまとめて購入したとしながらも、状況が長引けば備蓄が尽きる可能性があると懸念を示した。
実際、業界団体関係者によると、プラスチック容器はこの1カ月で最低10%、最大30%値上がりした。原料の在庫も約2カ月分にとどまり、通常必要とされる3~6カ月分を下回る水準に落ち込んでいるという。
特に零細事業者は資金力や保管スペースが限られており、大量備蓄や仕入れ価格の交渉が難しい。このため、大手フランチャイズと比べて影響を受けやすい構造となっている。
こうした中、カフェ業界では共同購入を通じてコスト負担を抑える動きも広がりつつある。これまで飲料原料中心だった共同仕入れを、使い捨て容器など資材分野にも広げる動きが出ている。
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