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2026年北中米ワールドカップ(W杯)で衝撃的な早期敗退を喫した韓国サッカー界が、組織の命運を分ける巨大な岐路に立たされている。混乱の責任を取り、チョン・モンギュ(鄭夢奎)大韓サッカー協会長とホン・ミョンボ代表監督の「トップ2」が辞任。定款に基づき60日以内に次期会長選が実施される見通しとなったが、専門家からは「首脳部の首をすげ替えるだけでは、第2、第3のチョン・モンギュが現れるだけだ」と、選挙制度そのものの抜本的改革を求める声が噴出している。
◇192人の「狭い運動場」が生んだカルテル
「人が代われば済む問題ではない。長年をかけて築かれた『強固なカルテル』を壊すには、まず選挙システムを変えなければならない」
明知大学のシン・ムンソン教授は、現行制度の機能不全を強く指弾する。
現行の会長選は、全国の地方協会長や一部の選手、指導者、審判らから無作為に選ばれた「選挙人団」が投票する間接選挙制だ。だが、前回の選挙(第55代)の有権者はわずか192人。そのうち156票がチョン・モンギュ氏に集まった。
シン・ムンソン教授は「この約180人という狭い枠組みのままでは、チョン・モンギュ氏の息がかかった地方協会長らの『組織票(約50票)』が全体の3分の1を占める。初めから11人対7人で試合をさせられているようなものだ」と解説し、全サッカー関係者に門戸を開く「直接選挙制」への移行を主張する。
◇「10万人の登録者に180人の民意」ゆがむ構造
著名解説者のパク・ムンソン氏も、現行の構造が新しい人材の挑戦を阻んできたと指摘する。
「運動場があまりにも狭いため、外部の人間は『まともな競争にならない』と端から諦めてしまう。結果として、古い人間だけが残り続ける構造が定着した」
韓国には約10万人のサッカー登録者がいる。それに対してわずか180人の選挙人団では民意が歪むのは必然だ。「まずは運動場を広げ、健全な競争ができる場を整えるべきだ。何人まで増やすかはその次の議論でいい」と朴氏は訴える。

◇政府も動き出すが……残された時間は「60日」
この危機感を受け、政府レベルの動きも始まっている。大韓体育会と文化体育観光省は、間接選挙制を見直すための定款改正作業に着手。5回の公聴会を経て、近く開かれる代議員総会で議論する方針だ。
「時間が足りない」という慎重論に対し、シン・ムンソン教授は「物理的に変更は十分可能だし、変えなければならない」と背中を押す。現在の協会を「不良サッカーの製造工場」と例え、設備(制度)を丸ごと入れ替える大手術が必要だと強調した。
◇「魔法の杖はない」求められる国民の忍耐
相次ぐ協会の失策により、入場収益は激減し、テレビ視聴率も低迷。サッカーという「商品」としての価値は底をついている。新体制には、清廉で公正な組織へのイメージ刷新と、双方向の対話が求められる。
しかし、パク・ムンソン氏は「魔法の杖のような解決策はない」と、過度な即効性への期待を戒める。
「すべてを作り直したからといって、半年後に突然アジアカップで優勝できるわけではない。長い時間をかけて崩壊した組織の再建には、それ相応の時間が必要だ。これから訪れる混乱と苦痛の時間を乗り越えるための、ファンや国民の『忍耐と力』が今、切実に求められている」
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