2024 年 10月 13日 (日)
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[KWレポート] 韓国・電気自動車10万台時代 (上) 食い違う市場シェア「1強3弱」

科学技術情報通信省が電気自動車の無線充電商用化のために周波数を分配する(写真=国税庁ブログ)※写真は記事とは直接関係ありません(c)NEWSIS

韓国で本格的な電気自動車の時代が到来しつつある。国内販売台数は年間10万台を突破。自動車各メーカーが熾烈な販売合戦を展開している。トップを走るのは自動車メーカー最大手、現代(ヒョンデ)自動車グループで、電気自動車の世界で既に堅固な立場を築いている。

韓国自動車産業協会などによると、今年1~10月の国内完成車メーカー5社の電気自動車販売台数は10万7783台に達した。このうち現代自動車は6万573台、起亜(キア)自動車は4万4088台で、全体販売台数の97%を占める。事実上、国内電気自動車市場は、2社を傘下に置く現代自動車グループが独占していると言える。

◇国内電気自動車市場、「1強3弱」明確に

現代自動車グループが開発する電気自動車の新車は、発売のたびに熱い関心を集めている。今年、現代自動車が公開した「アイオニック6」は、事前契約初日の段階で、国内完成車モデルの中で過去最高の3万7446台の契約件数を記録した。起亜自動車も今年9月、専用電気自動車「EV6」年式変更モデルを発売し、来年上半期には「EV9」まで公開する方針だ。

一方で、ルノーコリアと双龍(サンヨン)自動車、韓国GMのいわゆる「ルサンシェ(ルノー・サンヨン・シボレー)」各社は、攻めあぐねているようだ。

GMは2025年までに、韓国で10種類の電気自動車を公開する計画だが、国内で独自生産する計画はない。

ルノーコリアは電気自動車市場で出遅れを見せており、2026年にようやく国内で電気自動車を生産・販売する計画だ。

双龍自動車は今年、電気自動車SUVの「コランド・エモーション」を発売したが、販売台数は極めて低い水準だ。

◇政府の「無公害車」政策、「寄与金」が重荷

韓国政府は無公害車の普及を進めており、国内完成車メーカー各社に対し、総販売台数のうち一定比率を必ず電気自動車のようなエコカーで満たすよう求めている。この「無公害車普及政策基準」を達成できなければ、各メーカーは「寄与金」を払う必要がある。

「基準」の達成が求められる対象企業は、現代自動車・起亜自動車、韓国GM、ルノーコリア、双龍自動車、メルセデス・ベンツコリア、BMWグループコリア、トヨタなどだ。

寄与金の規模は2029年まで段階的に拡大される。

来年から2025年までは1台当たり60万ウォン(約6万2700円)、2026~2028年は150万ウォン(約15万6800円)、2029年からは300万ウォン(約31万円)を支払う必要がある。これにしたがえば、現代自動車グループを除く各メーカーは年間数十億ウォン台の支出を迫られることになる。

韓国GMは昨年まで8年連続で赤字を記録し、ルノーコリアも2020年に続いて昨年も赤字を計上した。2020年12月に再生手続きを開始した双龍自動車は先月、23カ月かかった手続きが終わったが、まだ電気自動車市場では目立った成果を出せていない。こうしたなかで、さらに寄与金の支払いを求められれば、苦境がより深まる。

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