韓国で高齢者の交通事故死亡率が経済協力開発機構(OECD)平均の2倍以上に達していることが判明した。交通事故死亡者のうち半数近くが歩行中の事故によるもので、高齢者歩行者に対する保護が不十分であることが問題視されている。
韓国統計庁が発表した「KOSTAT統計プラス」2024年冬号によると、2021年時点で65歳以上の高齢者の10万人当たり交通事故死亡率は15.1人で、OECD平均(6.8人)の2.2倍に達している。
2023年の交通事故死亡者総数2551人のうち48.6%が65歳以上で、高齢者の事故は他の年齢層に比べて死亡に至る割合が高いことが特徴だ。
高齢者の交通事故死亡のうち、歩行者の事故が44.4%で最も多く、続いて二輪車(15.6%)、乗用車(13.9%)の順であった。
専門家によると、韓国における高齢者交通事故は世界で最も深刻な水準であり、歩行者としての高齢者保護が課題であると指摘されている。だが、必要な「高齢者保護区域」の設定もまだ十分な効果を上げていない。
高齢者の事故のうち、転倒事故も重要な死亡原因であり、その73%が家庭内で発生している。特に床材が原因となる事故が多く、タイルや石材の床で滑るケースが約50%を占めている。
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