2024 年 11月 25日 (月)
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韓国で需要が高まるか?…牛・豚の食肉処理ロボット

ロボスの豚2分体切断ロボットの動作シナリオ(c)KOREA WAVE

韓国では肉類の消費が増え続け、食肉処理場がますます大規模化している。若年層が高負荷の業種を避ける傾向が強まり、人材不足が深刻化している中、ロボットによる食肉処理自動化の需要が急速に高まりそうだ。

韓国ではすでに米より肉を多く消費する社会になった。韓国農村経済研究院によると、昨年の国民1人当たりの肉類消費量は60.6kgで、前年の59.8kgから1.3%増加した。2022年には初めて米の消費量を上回り、昨年も米(56.4kg)より多く消費された。

韓国で食肉処理ロボットの開発を進める「ロボス」のパク・ジェヒョン代表は「全国66カ所の食肉処理場で年間1800万頭が処理されている。食肉処理の現場こそロボットが最も必要な場所だ」と市場の成長を予測する。

ロボスが「2024 農食品テックスタートアップ創業博覧会」で展示した食肉処理ロボット3種類(c)KOREA WAVE

◇人が少なく自動化も困難な場所

食肉処理業は作業環境が厳しく、代表的な忌避業種の一つだ。1日8時間以上の重労働により、作業員が頻繁に筋骨格系疾患を抱え、作業過程で発生する副産物による精神的苦痛もある。さらに、さまざまな感染症予防措置により外部との隔絶も強いられる。

自動化が容易ではない分野でもあった。作業対象となる動物の大きさや形がすべて異なるためだ。世界で食肉処理場の自動化が試みられてきたが、高価格と品質低下が障害となり、現場での導入率は約10%にとどまっている。

ロボスはこれらの問題を解決するために「非定型生体AI」を開発。豚の処理仕様に合わせて60~150kgの作業対象を判断し、切断位置を分析できるように設計した。このAIは、日々約4000件の生体データを収集し、累計300万件以上のデータを学習している。

◇非定型生体AIで食肉処理工程の90%無人化を目指す

ロボスは、国内の食肉処理場環境に適した自動化システムを設計し、非定型生体AIを適用した。システムは、コンベアに動物を載せ、ロボットが定められた位置で作業する方式で作動する。

現在、ロボスは▽豚の首切りロボット(PNC)▽腹部切開ロボット(PBO)▽2分体切断ロボット(PSP)――を開発。今後▽豚の洗浄ロボット▽肛門摘出ロボット▽部分肉選別AI▽真空・ラッピング自動化▽牛用打撃ロボット▽洗浄ロボット――の開発も進める。

パク・ジェヒョン ロボス代表(c)KOREA WAVE

◇グローバル食肉処理自動化をリード

ロボスは昨年、済州養豚農協と自動化システム導入契約を締結し、現在約30台以上の販売先を確保した。2026年までにさらなる食肉処理ロボットを開発し、事業を拡大したい考えだ。

ロボスは、2026年に技術特例でコスダック市場に上場することを目標としており、食肉処理市場を基盤に新しいプロジェクトを継続的に開発していく考えを示した。

(c)KOREA WAVE

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