2024 年 11月 25日 (月)
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韓国企業が進める「注射でなく飲んで治す」肥満治療薬の研究…吸収率が勝敗を左右

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世界各地で肥満治療注射薬「ウゴービ(Wegovy)」や「ゼップバウンド(Zepbound)」が大ヒットを記録するなか、より手軽に服用できる経口薬の開発にも関心が集まっている。業界では、経口薬の開発は体内吸収率の向上が成功のカギを握ると考えられている。

韓国国内では「D&D Pharmatech」や「イルドン製薬」が、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)作動薬を注射薬から経口薬に変えるための研究を進めている。GLP-1は食欲を抑制し、満腹感を促進するホルモンで、ダイエット薬「ウゴービ」に利用されている。また、米ヘルスケア企業「イーライリリー」が開発した「ゼップバウンド」は、GLP-1とGIP(グルコース依存性インスリン分泌ポリペプチド)の二重作用を持つ肥満治療薬だ。

しかし、GLP-1を経口薬として開発するには、吸収率の向上が重要課題となる。自然な状態のGLP-1は非常に短い半減期を持ち、体内で速やかに分解されてしまう。特に経口摂取の場合、消化器系で分解され、体内に吸収される前に効果が失われることが問題になっている。

これまで商業化に成功した経口GLP-1ペプチド薬は、デンマークのノボノルディスクの糖尿病治療薬「リベルサス」だけだ。「D&D Pharmatech」は、「オーラルリンク」というペプチド経口化プラットフォーム技術を使用し、吸収率を従来の10倍以上に向上させることに成功したとされている。

「D&D Pharmatech」の新薬「DD02S」は、昨年、米企業に技術移転され、今年中に臨床試験1相が開始される。さらに、同社はこの高い吸収率によって製造コストの競争力も確保できると期待している。

一方、イルドン製薬も子会社のユノビアを通じて経口GLP-1薬「ID110521156」の臨床試験を進めている。同社は、この薬が2型糖尿病や肥満を対象とした新薬として商業化に向けた開発が期待できると考えている。

業界関係者は「肥満治療薬の開発競争が激化する中で、差別化を図ろうとする試みが増えている。しかし、既存のグローバル製薬会社が提供する優れたデータに匹敵する効果を示さなければ、差別化は難しい」と指摘している。

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