韓国京畿道(キョンギド)の龍仁(ヨンイン)東部警察署が、マンションのエレベーター内の鏡に貼られたチラシを剥がした中学生を検察に送致したことに対し、ネット上で警察に対する批判が相次いでいる。この件が報道されてから数日間に、警察署のホームページには約400件の抗議の投稿が寄せられている。
この事件は、JTBCの番組「事件班長」に投稿された女子中学生の母親によって広く知られることとなった。母親によると、中学生はエレベーター内で鏡を見ていた際、鏡を覆っていたチラシを無意識に剥がしたという。このチラシはマンション管理側の正式なものではなく、住民団体が無断で貼り付けたもので、マンションの修繕に関する内容が含まれていた。
事件を担当した警察官は、検察送致の理由を母親との電話で次のように説明した。「その行為に『違法性を阻却する事由』がないため、送致を決定しました。疑いは明らかです。その行動自体が刑法で定める財物損壊罪の構成要件に該当します。また、娘さんは自分の行動に責任を負うべき年齢で、未成年犯罪者には該当しません」と述べた。
違法チラシをわずか1枚剥がしただけで、10代の女子学生が検察に送致されたというニュースに怒りを感じたネットユーザーは、龍仁東部警察署の掲示板に押し寄せ、「今後、違法な貼り紙を剥がす際には、まず警察に問い合わせるべきか」「自宅前の違法チラシを剥がしたが、検察に送致されるのを恐れて自首します」「チラシが怖くて生きてられようか」「警察は他にやることはないのか」「この女子学生が受けた精神的ショックが心配だ」といった批判を浴びせた。
これに対し、同署は「この事件の違法性に関する議論はさておき、結果的により細やかな警察行政が行き届かなかったことは残念に思う。多くの方に心配をおかけし、申し訳ない」とのコメントを発表した。
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