
離婚後、養育親が非養育親と子どもの面会交流を妨げた場合に取れる法的措置である「面会交流履行命令」について、韓国政府と司法府が管理する統計が存在しないことが分かった。
養育費の履行命令とは異なり、面会交流は履行命令に違反しても身柄拘束の対象にならないため、命令を守らない親が少なくない。国家の無関心の中で、一方の親と子どもが会えず断絶される「親疎外」が増えているとの指摘が出ている。
与党「共に民主党」のソ・ヨンギョ議員室が裁判所と性平等家族省から提出を受けた資料によると、裁判所と同省は面会交流履行命令の件数や、不履行時の過料賦課件数などの現況を統計資料として管理していない。
面会交流権は、離婚後も非養育親が子どもに会えるよう保障する権利だ。しかし、子どもと非養育親が親しくすることを嫌がるなどの理由で、面会交流を妨げる養育親も多い。
この場合、非養育親が子どもに会うために取れるほぼ唯一の法的措置が「面会交流履行命令」だ。相手が正当な理由なく面会交流義務を履行しない場合、非養育親は裁判所に履行命令を申請できる。
養育親が家庭裁判所の履行命令を受けても面会交流を認めなければ、裁判所は1000万ウォン(約110万円)以下の過料を科すことができる。ただ、養育費履行命令などとは異なり、面会交流は命令違反でも身柄拘束はできない。養育者を拘束すれば養育の空白が生じ、子どもの福祉を損なうという理由からだ。
面会交流権を侵害されている非養育親からは、履行命令には実効性がないとの声が出ている。命令を申請しても過料処分が出るケースが多くないうえ、「過料を払って子どもを見せない」とする養育親も多いためだ。
韓国では実際、非養育親10人のうち9人が子どもと定期的に会えていない。性平等家族省が2025年3月に発表したひとり親家庭実態調査によると、2024年時点で非養育親と子どもが「定期的に会っている」と答えた割合は11.8%にとどまった。
離婚専門のチ・アンナ弁護士は「養育親が『子どもが拒否しているのに、どうやって面会交流を実現させるのか』と言えば、過料賦課も難しい。裁判所が過料を科しても『払わなければいい』という人も多く、大きな意味がない」と指摘した。
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