
韓国経済が2026年1〜3月期に前期比1.7%の高成長を記録し、政府が見込む通年2.0%成長の達成に現実味が増してきた。半導体のスーパーサイクルを背景に輸出が大きく伸び、予想を上回る滑り出しとなったためだ。
ただ、成長の原動力が輸出、とりわけ半導体市況の回復に偏っている点を不安視する声もある。4〜6月期には26兆ウォン規模の補正予算の効果が見込まれる一方、中東情勢の悪化に伴う原油高や物価上昇圧力、対外不確実性はなお重荷となっている。1〜3月期の勢いが通年成長率の上振れにつながるかどうかは、今後の輸出の流れと物価の安定、中東情勢の行方が左右しそうだ。
韓国銀行が23日に公表した2026年1〜3月期の実質国内総生産(GDP)速報値によると、実質GDPは前期比1.7%増、前年同期比では3.6%増だった。前期比1.7%は2020年7〜9月期以来、5年半ぶりの高い伸びとなる。
1〜3月期の成長率は、韓国銀行が2月に示した0.9%の見通しを大きく上回った。輸出は半導体などIT品目を中心に前期比5.1%増え、前の四半期のマイナスから力強く持ち直した。輸入も増えたが、輸出の伸びが上回り、純輸出の成長寄与度は1.1ポイントに達した。設備投資も機械類や輸送装備の増加で4.8%伸び、民間消費も衣類など財消費に支えられて0.5%増えた。
韓国銀行関係者は、民間消費が成長の下支え役となり、半導体を中心とした輸出の好調と、生産能力拡大に向けた投資が成長を押し上げたと説明した。サムスン電子とSKハイニックスの2026年1〜3月期の実績が、2025年通年の実績に迫るか上回る水準に達したことも、半導体景気の強さを裏付けているという。
市場では、1〜3月期の好調を受けて通年成長率見通しの上方修正が広がる可能性があるとの見方が出ている。政府と韓国銀行は2026年の成長率を2.0%、韓国開発研究院(KDI)と国際通貨基金(IMF)は1.9%、経済協力開発機構(OECD)は1.7%と見込んでいる。
もっとも、先行きには不透明感も残る。3月の輸出は前年同月比48.3%増の861億3000万ドルと初めて月間800億ドルを超え、4月1〜20日の輸出も過去最高を記録したが、中東情勢の緊迫化が本格的に影響するのは4月以降とみられる。原油高やウォン安が輸入物価を押し上げ、内需の足を引っ張る可能性もある。
専門家の間でも見方は分かれる。補正予算の執行が4〜6月期の成長を支えるとの期待がある一方、物価上昇が下半期の内需を冷やし、通年2.0%成長はなお高いハードルだとの慎重な見方も出ている。
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