
韓国で、相手の同意を得ない位置追跡が刑事処罰の対象となる中、当局が不正利用への取り締まりを強化する方針を打ち出した。放送通信委員会は、位置追跡機器がストーカー犯罪などに悪用される事例が増えているとして、違法な流通と使用に対する集中監視に乗り出すと明らかにした。
位置追跡機器は、GPSなどを活用して人や物の位置をリアルタイムで把握できる装置で、物流管理や子どもの見守りといった用途で広く使われている。一方で、第三者の同意を得ずに装着して居場所を密かに把握する行為が相次ぎ、プライバシー侵害や犯罪につながる問題が浮上している。
現行の「位置情報の保護および利用に関する法律」によると、個人の位置情報を収集、利用、提供する際には事前の同意が必要だ。これに違反した場合、3年以下の懲役または3000万ウォン(約324万円)以下の罰金が科される。
最近では一部の販売業者が、「警告音が鳴らないため発覚しにくい」「個人情報が残らない」などと宣伝し、違法利用をあおる事例も確認されており、対策の必要性が高まっている。
これを受け、放送通信委員会はオンラインショッピングや中古取引プラットフォームに対し、自主規制の強化を要請する。購入者向けには刑事処罰の可能性を知らせる警告表示の導入を進め、出品者には違法販売を控えるよう周知する。ネイバーのショッピングサービスやクーパンでは検索時に注意文を表示し、タングンマーケットやチュンゴナラでは投稿やチャットの過程で警告メッセージを示す仕組みを検討している。
さらに、約3200社に上る位置情報事業者を対象に実態点検を強化し、違法な情報収集や営業が疑われる場合は調査のうえ、捜査機関への通報など厳正に対処する方針だ。無登録で事業を運営した場合は、最大5年以下の懲役または5000万ウォン(約540万円)以下の罰金が科される。
当局は科学技術情報通信省と連携し、適合性評価を受けていない機器の取り締まりも進めるとともに、制度改善や法改正も検討する方針だ。
放送通信委員会は、相手の同意なしに位置追跡をした場合は重い処罰を受ける可能性があるとして、利用者に違法使用を控えるよう呼びかけている。
(c)news1