
韓国の物流最大手・CJ大韓通運が、人工知能(AI)を搭載したヒューマノイドロボットを物流現場に投入し、商用化に踏み切る。国内物流業界では初の試みとなる。
同社はロボット企業のロボティズと共同開発したヒューマノイドロボットを、2026年上半期から主要物流センターに段階的に導入する計画で、早ければ6月にも本格運用に入るとしている。
このロボットは「フィジカルAI」と呼ばれる技術を基盤とする。AIが現実空間を認識し、自ら判断して動く仕組みで、従来の単純作業ロボットとは異なる特性を持つ。CJ大韓通運は独自の物流AIソフトを組み合わせ、現場での実用化を進めてきた。
すでに京畿道・軍浦の物流センターで実証実験を実施しており、ロボットは作業者の動きを学習し、コンベヤー上の箱を認識して緩衝材を詰める作業を自律的にこなした。生産性や安全性、稼働率などを検証した結果、商用化の可能性を確認したとしている。
さらに同社はAIスタートアップと協力し、ロボットの中核技術となる「ロボット基盤モデル(RFM)」の開発も進めている。これにより、さまざまな作業や環境に対応できる汎用型ロボットの実現を目指す。
CJ大韓通運は政府主導の産業AI連携体「Kヒューマノイド連合」にも参加し、物流分野での実証拠点としての役割を担う。ヒューマノイドロボットの普及を加速させる狙いだ。
業界では、今回の導入が成功すれば人手に依存してきた物流現場の構造を大きく変える転換点になるとの見方が出ている。単純作業の自動化にとどまらず、判断や適応を伴う知能的な作業へとロボット活用が広がる可能性がある。
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