
韓国のサムスン電子労働組合による高額な成果給要求を巡り、社会的な批判が広がる中、本社前で労組を非難する異例の1人デモが起きた。
「サムスンを愛する人」と名乗る60代の男性は15日、ソウル市瑞草区にあるサムスン電子本社前でピケットを掲げ、「サムスン電子労組に告ぐ」と題して強い批判を展開した。
男性は「時には満足することも必要だ」「現在の成果は自分たちだけの能力で成し遂げたものではない」と主張した。また、企業の成功は社会全体の支援やインフラに支えられていると指摘した。
さらに自身について、特定の政治的立場を持つ人物でも株主でもないとした上で、労組委員長との面談を求めた。
通常、大企業本社前での1人デモは経営側への抗議が中心だが、今回のように労組を直接批判するケースは珍しいと受け止められている。
背景には、労組が会社側に提示したとされる成果給要求がある。報道によると、労組は2026年の営業利益の15%を成果給として求めており、規模は約40兆ウォンに達する見通しだ。
これは、同社が2025年に株主へ支払った配当約11兆ウォンの約4倍に当たり、研究開発費約37兆ウォンを上回る水準とされる。
労使交渉は現在も合意に至っておらず、労組は交渉が決裂した場合、5月21日から6月7日まで18日間のストライキに踏み切る構えだ。
半導体生産への影響が現実のものとなれば、労組に向けた批判はさらに強まる可能性がある。実際に労組側も、ストが実施された場合には生産に支障が出るとの見方を示している。
成果配分を巡る対立が長期化する中、この問題は企業内部の対立にとどまらず、社会的議論へと広がりつつある。
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